自己表現ぶろぐ

会社では冴えない社会人が、ネット弁慶になるためのブログ。好きなものや興味のあるものの感想を、ちまちま書きます。

【映画・お酒】お酒で振り返るキングスマン2

先日、友人と二人で横浜へ行った。

みなとみらい駅で待ち合わせ、出会って真っ先にカップラーメンミュージアムに向かうという、定石通りの完全なるデートプラン。

というのも、友人は元々女性と行く予定つもりが、相手がインフルエンザにかかってしまい、急遽白羽の矢が立ったのが私だったからである。「まるで、白馬の馬車がかぼちゃに変わってしまったかのような感じだな」と、少し申し訳なさを覚えつつのランデブー。

 

男二人でオリジナルカップラーメンを作り終え、私がみなとみらいに行くと必ずやる「タイムクライシス2」も全クリし、時間はあっという間に過ぎていった。

あとは中華街で、ちょっと甘めのチャーシューが入った中華そばが食べられれば

私は満足だったのだが、日中に気になる映画の話で「キングスマン2」の話を私がしたこと友人が拾い、「レイトショーで見に行く?」と一言。

せっかく男二人で横浜まで来たのだから、ここは乗っかるのが筋だろうと「行きます!」と即答し、晴れて映画館での鑑賞と相成ったのだった。

ということで今回は、前半に「映画の雑な感想」、後半に「お酒で振り返るキングスマン2」という構成で、好き勝手言いたいことを言おうと思う。

 

ちょっとした感想

前作・キングスマンは視聴はしていなかったが、今回の2はそこそこ楽しかった。

「そこそこ」というのは、単に前作を見ていなかったからで、見ていたら「めちゃめちゃ」に変わっていたことは言うまでもない。格好良い男たちがスーツでビシッと決めてる映画は良いものである。

アクションの面で言えば、ウィスキーのガンアクションと電磁式投げ縄との格好良さには惚れ惚れしたし、終盤でスーツを決めたハリーとエグジーが紳士然とした雰囲気でドンパチやり合うのも最高にシビれた。

キャラクターの面で言えば、ジンジャーエールは可愛かったし、マーリンの独唱のシーンにはジーンと来た。エルトン・ジョンは美味しいとこ取りで、「トモダチ」のくだりには思わず爆笑。

感想に厚みは全く感じないのだが、細かいこと抜きでアクションなどを楽しむにはもってこいの映画なのではないかと思う。隠密行動的なスパイっぽさは薄いかもだけど、それもまた新しくて良い。あと、大人向けのタイアップが多そうだなぁと。

 

そんな感じで、「キングスマン2 ゴールデンサークル」は楽しい映画であった。

それで、忘れてはいけないのが、舞台の一部がケンタッキーであるということ。

主人公たちが身を寄せた「ステイツマン」が、表向きには酒造業を営んでいるため、作中ではステイツマン謹製のバーボンウイスキーが登場し、所属スパイのコードネームもウィスキーだったり、テキーラだったり、シャンパンだったりする。

言わずもがなお酒に溢れた内容に、映画後にウイスキーを飲みたくなった人も多かっただろう。かくいう私も、飲みたくなってしまったのだった。

 

お酒のオーダーで、キングスマン2を振り返る

さて、そんな私は「それっぽいお酒たちを注文していったら、飲みながらキングスマン2を振り返れるのでは?」と思い付き、仕事終わりの金曜の夜に意気揚々とバーへと足を運んだのである。

飲む前の腹ごしらえをハンバーガーでしようとも思ったが、さすがにそれは不謹慎かと思い自粛。定食を食べ食べ、いざお酒の席へ。

 

1杯目~ヴァランタイン12年・トゥワイスアップ

まずは、前作のボスがバレンタインであったということなので、ダジャレ的な意味を込めてヴァランタインから。しかし、前作を見ておらず知識が乏しいため、少し水を差しておいた。

ヴァランタインは加水がおすすめということで、トゥワイスアップはまさにピッタリ。なめらかな香りとのど越しが嬉しい、良い幕開けとなった。

 

2杯目~ワイルドターキー8年・ストレート

お次は、ケンタッキーのバーボンである。

作中では、マーリンとエグジーがステイツマン製ウイスキーをストレートで飲み合う。そのウイスキーは言わずもがなケンタッキー製で、それがきっかけとなって彼らはアメリカの地へと誘われる。

劇中で2人は、ストレートでガンガン飲み合っていたのだが、さすがにそれは真似できず。けれども、飲み終えるとほのかに舌へピリッと来る感じが気持ちよく、さながら3人目のキングスマンになってアメリカヘ旅立つかのような、そんな心地よい気分に浸ることが出来た。

 

3杯目~パリジャン

こちらのカクテルは、マティーニの甘口版。カシスリキュールがアクセントとなる。

キングスマンと言えばマティーニは外せないが、あえて今回は「シャンパン」が代表であるステイツマンとキングスマンとが交わり合ったイメージから、こちらをステアで注文した。

「ケンタッキーでは、これがマティーニよ」と飲み屋のママのセリフよろしく、新生キングスマンを支えるシャンパンという構図に、深く思いを馳せることができた。

 

4杯目~ウイスキーバック・ワイルドターキー8年

今回、絶対にジンジャーエールは外せないということで、バーボンを割ってもらった。

それに、作中でウィスキーはバックするし。それもジンジャーエールのおかげであるから、我ながら上手いこじつけであるように思える。生姜のピリ辛さがウイスキーにマッチしてとても美味しい。

 

5杯目~和歌山みかんのアメリカンレモネード

季節のフルーツが美味しく飲めるお店ということで、5杯目はアメリカンレモネードをチョイス。もちろん、キングスマン2に和歌山県要素はない。たぶん。

アメリカ育ちのウィスキーが降らせる敵の血の雨を想像させる赤ワイン、そして作品で起きるショッキングなシーンを大変上品に思い返せるかのような、爽やかなレモネードの酸味、極めつけは和歌山みかんの優しい甘さにリンクする、PG12という優しさ(?)。

非常に整った完成度の高いアメリカンレモネードで、アクションシーンでの興奮が鮮やかに蘇った。

 

6杯目~マッカラン12年・ロック

最後は、キングスマンの洗練された英国紳士ぶりを彷彿とさせるかのような、上質なモルトウイスキーで。スコッチの香りと味わいが、原点であるイギリスのテーラーへと我々を導くかのようである。

ここでミソになるのは、このマッカランがハイランドウイスキーであるということ。

そう、今回のキングスマン2の日本版コピーは「秒でアガる」。文字通り映画でもお酒でもハイになり、私はご機嫌でお店を後にした。

 

おまけ

ご機嫌でお店を後にした私は、あるものを思い出して購入した。

それは「ひもQ」。これで私もウィスキーだ。

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【生活】#2017年ベスト女の子ランキング

2018年、皆々様あけましておめでとうございます。

本年度も充実を感じながら、なんとか生きながらえていこうと思う所存であるので、皆さんにおいてもそのような素敵な1年が過ごせるようにと願うのみである。

 

さて、そんな2018年の初日に当たるまっさらなこの日に、「#2017年ベスト男の子・女の子ランキング」へと参加することで、昨年度の振り返りを行おうと思う。

と、思って昨日書き始めたが、気が付けばもう1月2日も終わろうとしている。「恋愛サーキュレーション」のマッシュアップを聴いている場合ではないね。

hugallmyf0128.hatenablog.com

 

元々、後輩がはてなブログで毎年こちらの企画へ参加している話を聞いたのだが、それがあまりにも楽しそうでブログを始めた節があるため、さっそく取り掛かりたい。

今年の一年間を経験する前に、昨年度の自らをプレビューする時間にお付き合いいただければ幸いだ。

とはいえ、めちゃんこ長くなりそうなんで、今回は女の子ランキングだけ編纂し、男の子ランキングは次回に回そうと思う。そんなわけで、独断と偏見に満ちた「女の子ランキング」からどうぞ。(各順位タイトルでは、氏名は敬称略)

 

第10位 安食(あじき)総子

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私は将棋がわからない。

ただ、昨今将棋界への注目度が世間で高まったおかげで、非常に個性豊かな勝負師の方々を知る機会が増えたことには大変嬉しい気持ちでいっぱいだ。

そんななかでも、女流棋士である安食さんの存在には衝撃であった。

「プロ将棋界には硬派なイメージがあったけど、こんな人がいるんだ!」という驚き。さながら、「斬鉄剣ってコンニャク切れねーの???」という、硬さと柔らかさとの生み出すギャップにやられてしまった格好である。

 

上記の早口言葉動画も最高なのだが、私が安食さんを最も好きになったきっかけは以下の動画にある。

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ご存知「神武以来の天才」こと加藤一二三氏と、これまた「ダジャレ解説」でお馴染みの豊川孝弘氏と安食さんが共演している動画。

冒頭部分で、豊川氏が伝家の宝刀「難解ホークス」を繰り出すと、加藤氏がすかさず反応し、「元南海ホークスの杉浦投手と対談したことある」という思い出話をブッ込んでしまう。

これに対し、進行役の安食さんがツッコミをいれつつ受け流すと思いきや、その後の「元南海の鶴岡監督とも話したことがある」という話がよほど衝撃だったのか、「うらやましいですね・・・・」と拾ってあげたシーンがもうたまらなく最高だった。そう、安食さんはプロ野球ファンなのである。

ひふみんの可愛さが十二分に発揮され、豊川さんがひふみんに食われて静かになったかと思いきやめげずにダジャレを言い出すなど、ボケの交通渋滞が乱発している場面においても輝く彼女のキャラクターに、2017年最中に思わず膝を打った私なのであった。

多分、この年に鶴岡一人の話題を拾った女の子は彼女だけであろう。ホントに最高。

 

第9位 シスター・メアリー(ウェンディ・マッケナ

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最後に腹式呼吸していたのがメアリー。「天使にラブ・ソングを」が放送されるたびに飽きずに言い続けているが、向こう30年は可愛い

もちろん、ウーピー・ゴールドバーグは格好良いし、マギー・スミスも相変わらず良い味出しているけれど、彼女のちょっぴり押しが弱そうで、そして純情派な感じが劇中では格別に魅力的に見えるんだと思う。雑な言い方をすれば「シスターの姫」と言ったところか。老中キャラの私としては、目が離せない。(相手にはされないけど)

 

第8位 ほりゆうこ(たぬきごはん)

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今回のM-1予選のネタが面白く目に留まったコンビの一人。

これまでのお嬢様漫才とはボケ・ツッコミが逆になっていたが、宍倉氏のキャラクターの良さを生かしつつ、なだめるようなお姉さんツッコミが見事にハマっていた印象。

「歌のお姉さん」という題材にぴったりの、彼女のお姉さんぶりがとんでもなく良い。また、付き人キャラから540度くらい振り切った宍倉氏の子供っぽさも相まって、彼女の良さが一層際立っていた。一緒に、おいしい鍋焼きうどんを食べに行きたい。

 

第7位 孙骁骁(スン・シャオシャオ)

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確かあれは、テキトーにBS見てたらやっていた「趙雲伝」という中国発ドラマだったと思う。

三国志が好きな私は、趙雲とかその他キャラそっちのけで公孫瓚の描かれ方のみ気にしていたのだが(結局その回で彼は出なかった)、そんななかで彼女を一目見てグッと来てしまった。

気の強い感じも多少は感じられるも、声の感じは程よく可愛い。また、実際の彼女はそんなことないと思うも、歴史ドラマにぴったしの絶妙な垢抜けてない感をも漂わせる雰囲気が好き。

必ずしもヒロイン向きかは分からないが、元気ある系の幼馴染あたりをやらせたら、彼女はとっても良いお仕事をしてくれるに違いない。一緒においしい杏仁豆腐を食べに行きたい。

 

第6位 中鉢優香

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右手にいるバイオリニスト、セクシーパスタ林三を堂々差し置いてのセクシーさ。これに一撃で撃沈。

そして、彼女がどんなグループで活動しているのか調べてたら、空手の世界大会に出てる動画が出てきて仰天。私が全く兼ね備えていない要素、セクシーさと強さとを兼ね備えているスーパーウーマンだということが分かり、尊敬と畏怖とを感じながらも好きになった人である。戦っている人は誰彼素敵だ。

 

第5位 マウアー・ファラオ(CV.榊原良子

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容姿端麗で頭脳明晰、おまけにCV.榊原良子さんという三拍子揃ったキャラクター。

惜しむらくはだめんず気質がある点で、最期は年下かませ犬パイロットをかばって死んでしまう。

戦場では良い人が先に死んでしまうとは言うものの、登場作品であるZガンダム中でも「結婚したいキャラランキング」上位に来る人気キャラである(と思う)。

血気盛んな若者に好意を持ってしまったところに、彼女の人間臭さが感じられ、戦場で散るという儚さも相まって非常に好きなキャラクターである。

 

第4位 アリスムカイデ

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オドループの右の子である。

度々、彼女の左で踊る「うちだゆうほさんとどっちが良いか」的な不毛な議論が繰り広げられるが、私は断然アリスちゃん派である。

なぜなら、動画を見てわかるに、私には彼女のダンスの方が一生懸命に見えるからだ。

 

左のうちださんが静であるなら、彼女は動。かつての豊田清森慎二との二択のような、非常に好みの分かれる感じではある。

確かに、踊りだけ見ると左の方が洗練された無駄のない動きのように思えるが、右の彼女は、少しの荒っぽさが逆にアクセントになっていて、見る者に迫る感じが強く伝わってくる。

加えて、彼女が纏う唯一無二のオーラ。この何とも言えない不思議なオーラと一生懸命さとのコンボに、私はなすすべなくやられてしまったのだ。

 

ちなみに、彼女のツイッターをフォローしているのだが、その発言はかなり独特なような気がする。ただし、その独特さには自信に裏打ちされた強さが感じられるので、ツイートを目にするうちに、ますます好きになってしまった。

 

第3位 小野早稀

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けものフレンズでアライグマ・アライさん役を担当し一躍飛躍した彼女。元々はタルトタタンでアイドルとしても活動をしていた。

声質といい服装といい、素敵なことこの上ないのだが、私のなかの大塚芳忠さんが絶えず「気をつけたまえよ」と警鐘を鳴らすあざとさをも感じる。

ただ、意外におっさんっぽいところもあったりして、もうなんかあざとさに警戒するのも面倒くさくなってしまったため、堂々のランクイン。

その可愛さで、声優として行けるところまで突っ走ってほしいものである。

 

第2位 エミリー・ブラウニング

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ゴッド・ヘルプ・ザ・ガールという映画きっかけで彼女を知ったのであるが、私はまだこの映画を見ていない。

ではなぜ2位にランクインしたかというと、なんかもう彼女が可愛すぎて逆に映画見られないからである。

いや、この映画は一刻も早く見たいし、なんならブルーレイボックスとか買いたいくらいなのだが、どうにも彼女が可愛すぎて手が出ない。意味が分からない。

早く映画を見ることで彼女の良さをもっと知りたいのに、それが恐れ多くて叶わない。

カミュが異邦人で描いた理不尽感の、私比100億倍理不尽な現象を引き起こす彼女に、今後も頭を悩ませ続けるに違いない。それくらい可愛い。

 

第1位 小尾渚沙

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通称・おびちゃん。彼女は文化放送のアナウンサーである。

キントモ先生が産休のため、グッチさんのラジオに代打で小尾ちゃんが出演したのがきっかけで知ることになった。

その際に確か、「TUBEの前田さんが名付け親」という話と「焼肉ソムリエ検定持ってます」という話をしていて、それが妙に印象的だったのを覚えている。

その後、気になってツイッターをフォローしたら、めちゃめちゃビールが好きだということが判明し、さらに載せられる写真が毎回素敵な笑顔の写真のため、一気に好きになってしまった。

 

本当に人生が楽しそうな小尾ちゃんを見ていると、とても元気がもらえる。

テレビよりも露出が少ないラジオ局アナウンサーとしても、人々に元気を届ける姿勢はアナウンサーの鑑と言えるし、老若男女全ての人に愛される存在と言って間違いない。そんな素敵な小尾ちゃんを、今後末代まで応援したい気持ちでいっぱいである。

 

いかがだっただろうか。以上で僭越ながら、私個人としての勝手なランキングといたします。

そしていろいろ熱心に書いていたら、もう1月も3日になっている。気持ち悪いね。

それぞれ恋とは違う「好き」を述べたわけであるけれど、時間の過ぎ去り方は倍速のように早い。そんなことで、最後はこの曲を貼っつけてお別れ。今年度もよろしくお願いいたします。

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【音楽】一文字系ソングで連呼補給

歌詞を気にする、気にしないというのは、人によってだいぶ違う。

リズム重視で歌詞を全く気にしない人もいれば、歌詞が繰り広げるストーリーを気にする人、あるいは言葉選びや韻などを気にするという人もいるはずだ。

もちろん、対象が邦楽か洋楽かで変わるだろうし、アーティストや作詞者によって気にする度合いが変わることもあるだろう。それこそ、楽しみ方は千差万別で、人の数だけ答えが用意されている。

 

そんな「歌詞」だが、邦楽洋楽問わず、「一文字系ソング」というものが存在する。

一文字系ソングとは、楽曲中に一文字が連呼される部分があり、そこが実に印象的である楽曲のことをここでは指し示す。また、最後のサビのメロディーを連呼で埋めてるというものではなく、キチンと連呼パートが独立して存在しているという特徴がある。

ともすると、カラオケで歌詞が表示されないがために、「え?スキャットしてる??」とエセ由紀さおり呼ばわりされかねないが、楽曲がもたらすインパクトを大きくしたり、小休止の役割や転調の役割を果たしたりと、一文字だからこその輝きを放つ曲が多い。

また、一文字だからこそ応用が利き、連呼することで独特のリズムを生み出すこともあるため、歌詞気にする派、しない派を問わず楽しむことが出来る。

 

今回は、そんな一文字系ソングを思いつくままテキトーに挙げていき、好き勝手言いたいことを言おうと思う。

 

プロ・デューサー/タルトタタン

メタ要素がふんだんに盛り込まれた歌詞が展開されたと思いきや、何事もなかったかのような「ラ」の連呼。まるで、欺瞞に満ちた世の中に「ラ」が鋭く切り込んでいくようである。

アイドルという、言わば作り上げられた偶像に、「ラ」を繋げることで生み出されたカタルシスで対抗する図が楽しめる、そんな一曲となっている。

ラのシャワーを聴きながら小躍りするもよし、ぼーっとするもよし、投げやりも現実逃避も、彼女らの「ラ」はしっかりと受け止めてくれる。

 

My Chemical Romance/Na Na Na

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まるでマッドマックスシリーズを見ているかのような疾走感に溢れた一曲。冒頭部分から「ナ」の連呼で気分を爆上げしてくれる。

また、連呼部分が楽曲名になっているのが特徴の一つで、現地ではら・ら・ら」(大黒摩季)的ポジションの楽曲である(諸説あり)

邦楽だとイケナイ太陽の場合もそうであるが、「ナ」の連呼というのは実に盛り上がる。サビに持ってきて盛り上がりの余韻を長引かせても良いし、始まりの方に持ってきて期待感を煽るのも格別だ。困ったときの「ナ」の連呼という、歌詞界における「ナ」の権藤博的活躍ぶりをうかがうことができる良曲でもある。

 

Hush/Kula Shaker

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ディープ・パープルのカバー曲であり、世代によっては懐かしの一曲。どちらのHushも言わずもがな最高である。そして、これにも「ナ」の連呼が実に効率的に組み込まれている。

というのも、「ナ」が楽曲の始まりを彩るだけでなく、転調のきっかけとしても機能しているからである。まずは、冒頭部分のカウントダウン後の「ナ」。曲としての口火を切るだけでなく、この部分だけで成立してしまうようなインパクトの強さを持ち合わせている。

加えて、歌詞と歌詞の間に要所要所で「ナ」が挟み込まれており、「ナ」の連呼で舞台が一度綺麗に均されるかのような落ち着きを各パートに与えている。

これらから、「ナ」の持つユーティリティーの高さが痛感できること請け合いの一曲と仕上がっている。

 

ナナナン魂/ゆうさま

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「ナ」の連呼で楽曲が作れる、というノーベル賞の証明をしてしまった渾身の一曲。

もちろん、ナナナン魂という楽曲名だけに、所々「ン」が入っているのを聴き逃してはいけないが、ここでの「ン」は句読点的な役割を果たしていると言ってよいだろう。

これは、歌詞が「ナ」だけで楽曲がだれてしまうということを避けるため、いわば調子を整えるために「ン」が入っていると考えられる。なぜなら、ちょうど「ン」の部分で歌詞を区切ることが可能だからだ。実際に口ずさむとよくわかる。

つまり、それを考慮するとこの楽曲は「ナ」の純度が100%であると言え、もはや成城石井で買った「ナ」みたく、贅沢な「ナ」の塊を楽しむことが可能なのである。さすがは塊魂の面目躍如といったところだ。

 

如何だっただろうか。

他にも、「路地裏の宇宙少年」とか「YAH YAH YAH」とか挙げようと思ったが、ナナナン魂に勝てる楽曲が見つからないという理由で締めさせていただく。母音が「あ」の一文字が連呼に適しているということなのだろうか。

改めて一文字の連呼とは、シンプルながらも奥が深い。普段なかなか、そのような連呼の機会はないからこそ、一文字系ソングが我々に示す世界には憧れや不条理、可能性などが溢れているようにも感じ取れる。

読者諸兄の明日からの音楽ライフに、ぜひ一文字系ソングという変わり種への楽しみを。

 

 

 

 

【お酒】台湾行っ(た気分になっ)てきました

寒い。

寒波の襲来でこうも連日寒いと、どことなく喪失感が生じてくるのは気のせいだろうか。

 

すると、「寒さに何か奪われてるんじゃあないか」なんてポケットを漁るような感覚で、「旅に出る時間」がすっかり無くなっていることに気が付く。

正確には、毎年連休にはどこかしらに出かけるという幸せな生活を送ってはいるのだが、時は師走。寒さとのタッグに人々は急ぎ、焦り、そして一様にあわただしく新年へと駆け去っていく。

私は、寒風吹きすさぶ時間の急坂にてひと段落したいと思った。こうなれば、旅に出るしかないだろう。

 

そんな折、「12月中旬に台湾ウイスキーが入る」と知らせてくれたバーがあったことを思い出した。土曜日は20時過ぎにもなって、私はいそいそと支度を済ませ、台湾ウイスキーが飲めるというバーの紹介席を目指したのであった。

というわけで今回は、その日飲んだお酒を使った回顧録を好き勝手展開しようと思う。

 

1杯目~シンガポール・スリング~

お目当ては、台湾ウイスキーの「カヴァラン」であったが、切り札取っておくタイプの私は、迂回してシンガポールからスタートすることに。

ジンベースのさっぱり甘めのカクテルで、今回は嬉しいことに追熟パイナップルの切り身付き。

ベースとなるはビーフィーター。以前の記事での敗戦の立役者であるマティーニも、確かビーフィーターが使われていたが、今回は苦にすることもなくスルスルといけた。リベンジ成功である。

 

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2杯目~さつま芋のデザートカクテル

一風変わったお芋のカクテル。カルーアベースで、スイートポテトを思わすような口触りの良さと甘さとが引き立ってゴクゴク飲める。香り付けで、焙煎珈琲豆をそっと添えてくれた心配りが嬉しい。

シンガポール、薩摩(鹿児島)とじっくりと足場を固め、次はいざ台湾へ。

 

3杯目、4杯目~カヴァラン・ストレート、ロック

温暖な南国生産ということもあり、熟れたフルーツの要素も楽しめる早期大成型の一杯。

まずは加水をせずにストレートで。口当たりは優しく、後味に仄かな甘みが残る。途中に1,2滴水を垂らしてグラスを回すことで、香りの受け口が更に広がって味わいも変化したように感じる。ロックでは、味が丸くなったのか飲みやすいが大人しくなってしまった印象。

私が好んで飲む、アイラ島のピーティー集団とは一線を画したような、温暖な気候でよく成長した元気で温和なイメージが味や香りから楽しめた。

ぶっちゃけ、味とか香りのイメージなんていうのは適当で、バーテンダーさんが上手に連想させてくれているようにも思えるのだが、今回の場合は「ようこそ日本へ 熱烈歓迎」的な雰囲気が楽しみたかったので、そういう意味では大成功であった。美味しかった。

 
5杯目~ブッカーズ・ロック

隣の常連さんが頼まれていた一杯。私のカヴァラン・ロックに触発されて水割りをロックに変えてくださった。それに私も応えるかのように注文した。

バーボンウイスキーということで、言わずと知れた名産地・ケンタッキー生まれの舶来品。アルコール度数が40台よりも高めとのことだったが、それを感じさせない飲みやすさで、飲み終わりにかすかに舌が痺れる感じが心地よい。

アジア圏から一気にアメリカに飛ぶ辺り、さながら相対性理論の「気になるあの娘」の歌詞である。

 

6杯目~キャンベルタウン・ホット

締めの一杯は、ピート香がたまらないキャンベルタウンを。ホットで飲んだことはなかったが、良い感じにお湯でまろやかになっておりナイトキャップと言うにふさわしい仕上がりとなっていた。これにて、お酒で巡る世界旅行も一先ず終焉を迎えたのであった。

 

以上で回顧録は終わりである。

世界でそれぞれ特色を持ったお酒が造られ、それらが一堂に会する様は壮観かつ賑やかで楽しい。

お酒でなんだか人とのふれあいでなんだか分からないまま、暖かな気持ちで帰る家路に、私は師走の喧騒を忘れることが出来たのであった。

お終いに、そんな帰路を表すかのような脳内ぐるぐる賑やかスウィングでお別れを。

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【生活】女っ気補給とLINEスタンプ

ついに2017年も12月に入った。

この時期に再度、ニュースで天皇陛下生前退位の話題が出るあたり、人々は慌ただしさに身を置きつつも新しい何かを待望している、そんなそわそわした空気を感じずにはいられない。そんな2017年の最後のストレートラインである。

 

そして、年の暮れの前に待ち受けるは、「聖なる夜」ことクリスマス。

華やかな色付きの灯たちは、まるで愛し合う二人のためだけにあるかのよう点在し、平年以下の際立つ寒さは、親密な2人の体温を徐々に上げていく。大切な異性と寒さをやり過ごすことで、大切な思い出を作るにはもってこいのイベントの一つだ。

そんな雰囲気に絆されてか、この時期に彼氏や彼女作りに奔走し、一発逆転をしてやろうという人が出てくるようになるのも、この時期の風物詩である。

 

かつて、今も語り継がれる伝説の試合「10.19」で、近鉄内野手大石大二郎は言った。

 

「頑張れば3分で終わるかもしれないじゃないですか」。

 

試合時間が4時間を超えた場合はその試合を引き分けにする、という当時の規定によって近鉄が優勝を逃した試合なのだが、4時間まで残り3分しかないなかで10回裏の守備に就くナインに向けて言った言葉。

終わりを迎える瞬間まで前向きな気持ちでいることが伝わってくる名言で、12月という暦にも動じないパートナー探究者に通じるものがある。クリスマス前に付き合う人を必死に探し出す人には、最後まで勝負を諦めない大石の大ちゃんと似た熱さを感じてしまう。

 

そんな、ナリタタイシンかの如くの追い込みを見せる人もいれば、余裕綽々でツインターボのような爆走逃げ切りを見せる人もいるが、私はといえばマイペースな道中待機で彼女をマチカネタンホイザしてるだけで、何も動いていない。

ただ、動いても仕方ない部分が少なからず見受けられる。事態は深刻なのだ。

ということで今回は、そんな自分を戒めるために彼女ができない要素を抽出し、好き勝手言いたいことを言おうと思う。

 

パワプロ11で、海外選手の名字の音声登録をひたすらチェックし、作った選手でオリジナルチームを作っている

 

前回の記事でも触れたのだが、最近パワプロ11で遊ぶことが増えた。

というのも、また新たな楽しみ方を見つけたが故である。それは、「音声登録機能」だ。

 

パワプロシリーズでは、ストーリーを進めながら選手を育成していく「サクセス」というモードがお馴染みで、私はそのモードもよく遊ぶ。

そして、ストーリーを始める前には、必ず選手の名前や利き腕、守備位置などを決定する。

そこで名付けた選手の名前は、ゲームに登録されている音声であれば、実況やスタジアムのアナウンスで呼んでくれるようになっているのだが、その登録音声データはネットで探しても見つからず、どんな名前が登録されているかはゲームでしか確認のしようがない。

加えて、他のモードに出てくる外国人助っ人の登録ネームに関しては、手動入力で名前を入れてみないと、音声データがあるかないかがわからないようになっている。

 

そこに面白さを感じた私は、とりあえず思いつく外国人の名前を片っ端から入力して、いけるかいけないかを調べることにした。

そこで分かったことは以下のことである。

 

・アメリカ人の名字ランキングトップ50くらいは確実に名を呼ばれる。

・ラテン系だと、デフォルトで入ってるサクセス・キューバ代表の名前以外に、カストロ、カルロスなどはいけた。

・スタッフが遊び心を発揮してると仮定し、思い付きで0083メンバーの名前を入れてみたら、キースとアデルはいけた。逆にウラキ、バニングの名はいない。なんでだよ。

・過去にいた助っ人の名は、呼ばれたり呼ばれなかったり。00年代以前のマイナー助っ人の名は厳しい。

 

そんなこんなで、あーでもないこーでもないと試行錯誤しながら、新しい楽しみ方でパワプロ11をプレイしているのだ。パワプロ11音声登録界の白川静になる日も近いが、彼女のできる日は遠ざかった感がある。

 

泉まくらをめちゃめちゃ聴き出した

終わりである。彼女いない外来の医者も匙を投げるに違いない。

普段、あまり女子と関わらないというハンデを、泉まくらが書き起こす歌詞でなかったことにしようとしているあたりが深刻であるように感じる。

ただ、メロディーは格好良いし、歌詞は等身大って感じが私はするし、泉まくらはとても良い。ラップを普通の女の子がやるっていうことが非常に新鮮で、新しい世界を切り開いていってる実感がとても快い。

男子の、一日に必要な女っ気の目安があるとしたら、最近の私はその5割以上を泉まくらに占められている。さらに、最近ラブリーサマーちゃんライムベリーにも興味を示しつつあるため、症状が悪化することはたやすく予想される。私はどこへ行きたいのだろうか?

成人男性の選曲として正当性がないことは否めない。選挙区に政党制を持ち込まない、恋の泡沫候補として女性受けは皆無そうである。

 

海外製のLINEスタンプを購入した

最近、LINEのスタンプの種類は多岐にわたり、公式スタンプ、クリエイターズスタンプ問わずクオリティも高いものが続々出てきている。

ただ、やはり人気のコンテンツや汎用性の高いものは、スタンプとして目にする機会が多く、それらに対し若干食傷気味であった。決して悪くはないのだけれど。

「もはや、国内スタンプで使用者の個性を出す時代は終わった」と感じた私は、テキトーに検索して台湾とタイのクリエイターが作った(であろう)スタンプをそれぞれ購入した。それが以下の二つ。

store.line.me

store.line.me

どちらも、何が書いてあるかイマイチよくわからないので、相手はスタンプ文脈と雰囲気で理解するしかない。

台湾版の方は、さすがは漢字圏といった感じで、まだ理解できなくもない(気がする)。ただ、タイ版の方は本当にわからない。けれど、女の子の可愛さが若干粗削りなところが良い。周りで使ってる人を見たことないし。

親しい人にはちょいちょい送り付けているので、各個の言語教育に生かしてもらえれば幸甚の極みである。ただ、アニメ調スタンプという点で、女性の評価はガタ落ちなのではないだろうか。

 

冬は人恋しい時期である。もの悲しさも、寒さが一層助長する。

クリスマスリースという言葉にクリスマス時期のレンタル彼女を連想する私は、一足お先に夏を追いかけようと思う。

せめて夏のような、あの健康的で爽やかな気分になるために、シュガーベイブリスペクトのこの曲で冬を乗り切ろうと思う。皆様も健やかに年末を乗り切らんことを。

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【ゲーム】パワプロ11、能力値にストーリー

最近、何度目かのパワプロ11熱が再熱している。(粘り打ち

11の発売は2004年で、それからかれこれ13年は経過しているのだが、サクサクと打ちやすいミートシステムや、見知った選手だらけのセ・パ両リーグの登録選手などが魅力的で、今も現役で稼働中である。

 

据え置きゲームのソフトから始まり、今やアプリゲームとしても遊ばれている「実況パワフルプロ野球」。通称・パワプロ

長く愛される所以は様々あるが、その良さの一つとして、プロ野球選手の技術や身体能力を、数字とアルファベットで分かりやすく数値化していることが挙げられる。

例えば、野手の場合は5ツールで評価されるため、選手としての総合力がパッと見で分かる。また、他選手と比較する場合も、能力の優劣がA~Gで判断できるため*1に、適材適所の起用や戦術立案が行いやすい。(チームプレイ○) 

 

さて、今回のテーマはズバリ、その能力値についてだ。

野手の能力値の場合、アルファベットでの評価項目は6つ。そのうちの1つのエラー回避率に関しては、パワプロ11ではスタメン画面等で目視できないので今回は流してカウントしない。(流し打ち

そのため、ミート、パワー、走力、肩力、守備力、の5つが各選手の能力値として設定されているわけなのだが、それなりにプレイしていると、セ・パの代表選手の能力くらいはスラスラと言えるようになっているし、好みの能力値の選手、というのも見つかってくる。

ここまで長くなったが(スロースターター)、今回は好みの能力値の選手を好き勝手に羅列し、言いたいことを言おうと思う。また、特殊能力についてはめんどうなのですっ飛ばします(逃げ球

※各選手の能力値などのデータは、コナミデジタルエンタテイメントに帰属します

 

柴原洋ダイエー

B D B B B


ホークス2008 柴原逆転サヨナラ3ランHRDate 2008 03 20)

ドミンゴを粉砕したことで名を上げた選手だが、もちろん彼はその前からも優秀な選手であった。

 

なんという美しい能力値であろうか。深紅のBたちが並ぶ姿は壮観ですらあり、我々の入り込む余地がないかのような整然さを保っている。

そして、隙が無いように見えて、前年の本塁打数4という成績が控えめなパワーDに繋がっており、親しみやすさをも感じる並び。そこには、計算高いあざとさのようなものが見え隠れしている。

まるでグッドデザイン賞をも視野に入れたかのような、完成度の高い能力値に仕上がっており、言わずもがな攻守において使用感も優秀であるといえる。

 

的山哲也近鉄

F E B E


右耳に難聴 的山哲也 (大阪近鉄)

ローズ、中村紀洋の並びが華やかな「いてまえ打線」において、少し地味ながらも堅実に正捕手の座を守った的山。地味ながらも、押さえるべきところはきちんと押さえた能力値であるところは、いぶし銀の8番バッターという表現がピッタリである。

ミート、走力、そして守備力においては華やかさは見られない。色合いも地味である。しかし、パワーがDである点が、彼の持つ打撃での意外性を表していてシブい。

そして、なんといっても強肩さが光る肩力Bの数値。まるで鉄のように無骨な能力値に鮮やかに添えられた朱色のBこそ、彼の捕手としての誇りであり、いてまえ打線に名を連ねた男の生き様を感じさせるような気がしてならないのだ。

 

鳥谷敬阪神

F D B B E

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生え抜きとして2000本安打を達成し、今や阪神の主力選手として内野陣の象徴といえる鳥谷も、2004年にはルーキーとして参戦となった。

 

粗削りながらも、確かな実力と期待を感じさせる能力値。そこに並んでいる2つのBの並びには、隠すことのできないきらびやかな未来が詰まっているのだ。

ミートと守備力の査定は低いものの、走力と肩の力はお墨付き。颯爽とグラウンドに現れる姿が容易に想像できる若武者ぶりは、10数年後の彼が成し遂げる大台を予想していたかのようである。

ちなみに、彼と定位置を争った藤本敦士の能力は C E C E C と、これまた味のある内野手ぶりを表す並びとなっており、切磋琢磨のなかで鳥谷が伸びていった環境をも窺い知ることができる。

 

坪井智哉日本ハム

B D C F E

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イチロー前田智徳を足して2で割ったような天才肌のバッター。

応援歌前には、彼の経歴を前口上とするのがお約束であった。

 

守備能力に関しては秀でているとはいえないが、ミートB、パワーD、走力Cという並びが、彼が「バットで飯を食っている」ことを表しているかのようで格好良い。

先頭バッターとしての最低限の足の速さはもちろんのこと、それをミートが上回るというのは、いかに彼を打ち取ることが、また打者として打席に迎えることが厄介であるかを物語る。

ともすると、攻守でメリハリが効いているとも言えなくもない、どことなく懐かしいパ・リーグの雰囲気を感じさせてくれる、素敵な能力値であることは間違いない。

 

以上で、抽象論のお時間は終わりである。

実際の選手能力を的確に表してんだかそうでないんだが、能力査定に賛否両論はあるだろうが、アルファベットの並びだけでもそれなりに、選手へ思いをはせることはできるものである。

今年もそろそろ終わりを迎えようとしているが、また来年もパワプロ11をやることで、今は引退した選手・衰えた選手の当時の輝きを、当時のままに感じることができる。それはある意味、幸せなことなのかもしれない。

そんな思いを乗せつつ、本記事はゲームセットである。また次の記事で。(サヨナラ男

 

 

*1:作品によってはAの上であるSも存在する

【アニメ】「クジラの子らは砂上に歌う」7話までの、死に対する雑感

以前から、興味はあれどなかなか触れることのなかった漫画作品「クジラの子らは砂上に歌う」(略称はクジ砂)。

この度のアニメ化が触れる好機ということで、現在視聴中である。

 

事前情報0で見始めたので、最初は「異世界ほのぼの冒険譚」だと高を括っていたのだが、開始3話目で簒奪者による大殺戮が勃発してしまい、今は非常に緊張感に包まれながら視聴を続けている格好だ。TOFのトーティス村かと思った

そして、ざっくりとした本作の特徴として私が思うことは主に二つある。というより、相反する二つの要素が物語を盛り上げ、独特の世界観を確立させているように感じている。

それは、

・砂上の楼閣のような儚さを感じる柔らかくも優しい輪郭のキャラクター達

・唐突に訪れるキャラ達の苛烈な死の数々

というものだ。

 

各登場人物が持つどこかふんわりとした雰囲気は、砂を中心とした世界観にぴったりとマッチし、異世界譚としての物語を盛り立てている。また、そのような雰囲気の中に死が纏う緊張感が常に張りつめている作品だからこそ、視聴者は1つ1つの展開に目が離せないし、その先に待ち受けるであろう結末にやきもきし、キャラクターの揺れ動く心情に共感しやすくなる。

個人的にはBSでZガンダムの再放送を同時並行で追っているのだが、「次に誰が死ぬのだろう?」と視聴者に思わせる点で、両者は似ていると言わざるを得ない。

 

そんなクジ砂では、7話での間にもたくさんのキャラが命を落としていった。

そこで今回は、そんなキャラクター達の死を弔っていくとともに、各キャラの散華がどういって意味を持つのかを好き勝手 でっち上げ 考察していこうと思う。

 

サミ

主人公の幼馴染であり、互いに好意を抱きつつもなかなか素直になり切れないという、甘酸っぱい関係でもある。

彼女は、アニメ版第2話にて、帝国の襲撃によってあっけなく命を落としてしまう。

どこか頼りない主人公・チャクロを一気に戦いの舞台へと誘うには、近しい存在の悲劇的な死が必要であったのだろう。これにより、特殊な能力であるサイミアの使い手としては落第寸前だったチャクロは、その力を敵との命の駆け引きに使わざるを得なくなってしまった。

平和に暮らしていたチャクロの生活が、サミの死で一気に崩れ去る。敵の急襲の峻烈さ、物語が進んでいく大きなうねり、そのような大きな要素をも包含した「ヒロインの死」を、サミが体現した恰好というように思える。

視聴者をも一気に戦場の空気へと引き込む、衝撃的なこと切れであったことは間違いない。

 

また、死してなお彼女の存在が物語に生き続けることは間違いなく、チャクロの成長に何らかの影響を与えることだろう。SHINJOの引退宣言みたいなもんすね。合掌。

 

 

アイジロ、ブキ

オウニやニビらの仲良しグループ「体内モグラ」の一員。サミと同じく、敵の襲来により3話にて絶命した。アイジロはモサモサでブキはツルッツル。

彼らの死は、スオウの外への憧れであるとか戦いの意思をハッキリと示させ、チャクロの場合と同じくスオウを戦わせる理由として不可避のものであったと思われる。

また、敵側の無慈悲さや強力さを感じさせる、それを打ち払うスオウの強さを際立たせる、というような効果もあった。モブとしての役割を彼らは十二分に全うしたと言え、賛辞を贈られるべきであろう。

ちなみに、ブキが槍とともに壁に突き刺されてしまったシーンは、寄生獣での後藤のヤクザ事務所襲撃シーンを彷彿とさせ、やられ役としての無力なモブゆえの寂しさを感じずにはいられない。

また、アイジロがニビに制止されながらも武器を持って襲い掛かり、あっけなく返り討ちにされるシーンはモブとして王道を走り切った死に様といえ、「見てこいカルロ」案件として、評価され続けてほしいものである。合掌。

 

 

タイシャ

チャクロたちの住む「泥クジラ」の市長であり優しい御母堂的な存在だったが、3話の帝国襲撃の際にあっけなく散ってしまった。

 

彼女の死は、人々を包み込む優しさが暴力で踏みにじられる不条理さを表している。

彼女の後を継いで市長に就任したスオウは、これまた優しい心の持ち主なのだが、力で人々の営みが踏みにじられることに耐え兼ね、帝国と戦うことを決意する。

すっごく雑に言ってしまうと、北斗の拳に出てくる善良なじいさん(拳王軍に虐げられてる)的な存在と言えるのだが、戦場に赴くことに怒りは十分な理由になるという、優しい人間が心底怒ることまでもを許容するような、まさにタイシャ自身の慈愛を体現するかのような、儚い死亡シーンであったように思える。合掌。

 

 

ハクジ

いつか来る帝国の襲撃を知っておきながら、それを他言せず、泥クジラを砂中に沈め集団自決しようともした長老会の重鎮。

もちろん、それは理由があってのことだったのだが、結果として彼の方針は人々に反対され、彼は自らのこれまでの考え方に苦悩することとなった。

ただ、彼は悪人ではなかった。そのため、最後は戦いの中で子供たちを敵から庇ってこと切れた。

 

正直、泥クジラを沈めようとした後にも生き残っていたため浮いていた感は否めず、最後に与えられた見せ場を全うしたという印象である。

しかし最後は未来ある子供たちを守るために、そして不器用な生き方を清算するために彼は散ったのだ。Vガンでのリーンホース特攻を思い出さずにはいられない。合掌。

 

トクサ

スキロス特攻隊のリーダー。人を褒めるときに頭を撫でるクセがありキャラは立っていたが、伏せられていた敵の攻撃を受けてしまった。

彼の死は、小国の奇襲を受け止める帝国の巧みさ、戦場における素人の戦いがいかに難しいものかを引き立てた。08小隊だったら何とかなっただろうけど、「全員無事で」的なセリフを強調しすぎたことがアダとなってしまった。合掌。

 

以上で雑感綴り終わり。人死にすぎである。

こんな感じで、スピード感を持って進んでいくクジ砂からは目が離せないが、一方で砂時計のように儚く過ぎ去っていくキャラ達の死を、どこかで覚えていてほしい。

これ以上、戦場における手合わせが合掌につながるのはあまりにも寂しすぎる・・・・。