【生活・短歌】楽しい自己弁護
自己弁護、それは悲しい響きである。
人は一人だけで生きていけないというのに、あるいは何かをシェアすることがようやく日本でも定着しているという今日この頃に、弁護を自分でしなくてはいけない悲しみ。無念さ。ままよ精神。
それらはきっと、すべからくワケありなのである。世知辛くワケありなのだ。
そして、そんなワケありがここにも一人。
何か悪いことをしたはずでもないのに、このような言葉を使うことになろうとは思わなかった。
けれども、弁護をせずにいられない事情がある。このままでは終わらない事情を、少し書いてみる。
わたくし、先日歌集を出した。歌集といっても主にプロ野球を詠んだ同人誌であるが。
それで、Twitterにもろもろのハッシュタグを付けて投稿したのだが、友人知人のいいねが3つ(本当にありがたい)付いたものの、短歌界の人々にヒットすることはなかった。
しかし、特に短歌界の人のお墨付きが欲しいわけでもなく、どちらかというとプロ野球が分かる短歌人にハマればいいな~くらいの感じだったのだが、どこからも反応がなかったのである。指名漏れする野球選手ってこんな感じなんだなぁと思うに至る一件だった。
だが、下手な私なりに作成を頑張ったので、見知らぬ人とプロ野球の好きさを共有するためにもう少しやってみようと思った。
「そうだ、ブログで自己弁護をしてみよう」
これでも義務教育を受け終わっているのだ。逆転裁判も3までやった。
相棒も霊能力も逆転の発想もない自分だが、ネットの海に流すお手紙と小瓶くらいは用意できるはず・・・・。
冒頭陳述はこれくらいにして、いよいよ自己弁護スタートである。我が歌集「先発全員短歌」の無在(庫)を勝ち取るために奔走してみるとしよう。
イェジー・デュデクを詠んだ短歌がある
開幕早々、プロ野球が関係なくなってしまった。
ハライチでいうと初めにオチを持ってくる惨状である。トリビアで言うと0へぇといったところか。
というのも、イェジー・デュデクはポーランド出身のサッカー選手なのだから。
彼といえばUEFAチャンピオンズリーグで見せたPK戦での「ダンス」が生涯語り継がれる名選手だ。
そんな彼を詠んだ歌も、「先発全員短歌」に収録されている。
全サッカーファン、あるいはサッカー歌人に伝えたい1首であるといえる。
それとついでに言えば、他のサッカー選手、バレーボール選手、競走馬を元にした歌もあるので是非注目してほしい。
プロ野球で詠む「恋」
今回の歌集では、主にプロ野球の選手名を用いて恋を詠んだ連作も2つ用意されている。
個人的にはそういう短歌を見たことがないのだが(ありそうな気もするけれど)、詠んでみて思ったことといえば、案外プロ野球は生活に合うなぁということか。
1つはなんとなく時系列になっているので、どうかそれも同時に楽しんでもらいたい。あともう1つは、それぞれを繋げてみると何かが見えてくる・・・・?
「先発全員」を「短歌」にする
今回の歌集のタイトルである「先発全員短歌」は、元々歌集タイトルに使用するだけのつもりだった。
けれども、文字通りスタメンを詠んでみたら面白そうだったので、印象的だったチームのスタメン10人(DH制かつ先発投手を含むので)を詠んだ連作のタイトルにもした。
有名選手だらけなので、1つ1つをご覧になりながら当時を思い出していただけると幸いである。もしかしたら自称・短歌界初の連作の使い方なのではないかと思う。
隠し要素もあり
短歌として成立している(と思いたい)全82首が収録されているのだが、なんと作中には何人か選手が隠されている。その数、11人。イレブンの完成である。
作品としても楽しめ、そして謎解き要素もあるという、一度に二度おいしい作りになっているのである。ぜひ、RPGみたく何周もしていただきたい。
ということで自己弁護は終了。これにて閉廷である。
ちなみに、当歌集は一丁前に500円で売りつけている。本当は無償で配りたいものだが、物を作るのにはお金がかかるので仕方がないね。もちろん、興味がある人にしかおすすめしていないので安心してほしい。
この記事をご覧になった方が、ご興味を持って連絡を下さるのを願ってやまない。ぜひ、当記事を証拠に「つきつけるコマンド」を使用したり、「待った!」を投げかけていただきたいものだ。