自己表現ぶろぐ

会社では冴えない社会人が、ネット弁慶になるためのブログ。好きなものや興味のあるものの感想を、ちまちま書きます。

【音楽・アニメ】むしまるQ名曲選

最近の音楽を追うのはもちろん良い。そこには、新しい発見がある。

ただ、最近は何事も「好き」が細分化しすぎている感があり、手を付けようにもどれから嗜めば良いかわからなかったりもする。

 

それに比べて、「○○年代ベストヒット」なんかは分かりやすい。

印象的なメロディ、何かを成し遂げてきたバンドたち、そして何より時代を彩ってきた音楽群が体裁よくまとまっているからだ。

選者の好みも出るだろうが、各グループの代表曲のレベルであればだいたい間違いなくまとまっている印象だ。

 

さて、先日後輩の子と話していたら「テレビ番組における音楽教育」みたいな話になった。

そこでは、「知らないうちに名曲のメロディーを覚えるのに、子供番組が意外に良い働きをしている」という内容の話をして、主にNHKの子供向け音楽番組の話題が出た。

もちろん、ハッチポッチの話もしたのだが、私は別番組「むしまるQ」のことも思い出していた。

 

むしまるQとは?

ざっくり言うと、子供向けのクイズ番組だ。

放送中に生き物の生態を教えつつ、1問クイズを出し、その生き物に関する曲が一曲流れておしまい、というようなシンプルな構成。

しかし、簡潔だからと侮るなかれ。「生き物に関する曲」こそが今回のキモなのである。

 

以前も似たような話題を出したとは思うが、

 

・ある曲のパロディソングで名曲のメロディを覚えられる

・生き物の生態についてもちゃんと学べる歌詞

 

というような、実に良いとこ取りな楽曲が多く、シンガーも実力派揃いなのだ。

小さい頃から自然に名曲に触れられるという、ある意味音楽の英才教育である。そんな「むしまるQ」の楽曲中で、これだけは聴いて欲しいというものをネットの海からサルベージしていこう。

 

チョー(E)!/飯島譲治・木田博実(元ネタ・she loves you)

 

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ド直球のビートルズサウンド。ホームランやむなしのド真ん中ストレートを放り込んできたのがこの曲。アゲハの生態をサラッと抑えつつ、ちゃんと女の子がキャーキャーと言ってて笑ってしまう。

映像にもたんまりとツッコミどころが眠っているのだが、歌手はビートルズ専門で活動している方とのうわさである(要検証)

透き通るような歌声は、さながらビートルズ風でさわやかな印象をもたらしてくれる。パロディとはいっても、ハイレベルな一曲ではないかと思う。

 

ウーパークィーンの宮殿/平山あや(元ネタ・太陽と戦慄)

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可愛らしい歌声が乗るのが、何とも聴いたことのあるプログレ風サウンド。いわゆるギャップ萌えというやつを感じられる。

また、1分30秒ごろに曲調を一変させる場面は、ぜひ一度聴いて欲しいくらいのインパクトである。

元ネタに「太陽」と入っており、ウーパールーパーの原産であるメキシコといえば太陽の国として有名なので、それに絡めた起用であるといえるかもしれない。あと作中、なんかそれっぽい外見が太陽出てくる、ちょっと不思議な雰囲気をまとった一曲でもある。

 

スワローアゲイン/本田義博(元ネタ・Alone again,El Cóndor Pasa)

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この曲では、あまり生態についての描写はなく、どちらかというと歌詞中のドラマ重視である。

しかし、普通に歌詞が良い。歌声は優しく、遠くへ行ってしまった女の子を思う男の子の切なさとか甘酸っぱさといった感情に、思わず共感してしまう。

季節の変わり目と共に燕がやってきて、それが様々な「出会い」を表現している、なんとも心憎い演出であるといえよう。

メロディは、元ネタ一曲だけかと思いきや、しれっと「コンドルは飛んでいく」をぶっこむクセ者ぶり。ハイブリッドな合わせ技が光っている。

 

ピーター・プランクトン/GENKI(元ネタ・show me the way)

 

とんでもない格好良さ。プランクトンの種類や海での役割を激しく教えてくれる。

格好良いのもそのはずで、シンガーのGENKIさんはその歌声を国際的に評価された伝説的な人物。

歌手業は引退したのだが、NHKのこの番組の為に一時復活。シャウトを交えて生き物の不思議を教えてくれるという、なんとも贅沢な話である。

圧倒的な声量で、ちいちゃなプランクトンについて歌い上げるという不思議な構図が、笑いを超えて感動を呼ぶ。子供ど真ん中の時にこの曲を聴いたときのインパクトは筆舌にし難い。そんな衝撃作がこの曲である。

 

マッコウクジラはせんすいキング/KATSUMI(元ネタ・separate ways,the final count down,owner of a lonely heart,jump)

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これがNHKの本気の悪ふざけである。

それは、元ネタの贅沢な盛り合わせもそうであるし、「はい!万平連欧州旅行です」という元ネタアーティストの力押し答え合わせも振り切りすぎているからだ。こんな肉弾アーティスト名なんか見たことがない。

もちろん、それでいてマッコウクジラの潜水についての知識はちゃんと頭に入ってくるところが、しっかりしているというかなんというか。

以前にもちょろっとこの曲は紹介したのだが、今回は絶対に外せないということで紹介させていただいた。

グレイテストヒッツにはちょうど良い、名曲の良いとこどりが楽しめる名作だ。

 

以上で、紹介終わりである。

上記以外にも、洋楽パロディの曲はたくさん存在するし、オリジナルソングも良い感じなので、興味があれば「むしまるQ」で検索してほしい。

そこには、私たちの知らない生き物の世界、そして編曲の世界が広がっているのである・・・・。