自己表現ぶろぐ

会社では冴えない社会人が、ネット弁慶になるためのブログ。好きなものや興味のあるものの感想を、ちまちま書きます。

【漫画】あの時、私に「キングダム」を薦めてくれた人へ

今回の記事は、キングダムに対する批判等では決してなくて、どちらかというとキングダムを薦めてくれた人に対しての、私個人の知らんがな案件である。

読む際はどうか、黄河、あるいは長江のようにたおやかに受け止めて流してほしい。私の思いは氾濫しているが、それは決して反乱ではないのです。

 

 

中学に入る前くらいに、北方三国志を読みふけったことがきっかけで、私はわりと中国が舞台の時代物が好きである。

当時は、「三国志を読むことはカッコイイ」と本気で思っていた。ブラックコーヒーや戦闘アイテムくらい、三国志はその時の私にとって高貴であり、憧れだった。

 

厨二病が功を奏して三国志のほかに、楊家将、水滸伝宮城谷昌光太公望も読んだ。中島敦の作品も雰囲気が好きで、悟浄出世とか山月記なんかは何度か読み返した。

その全てが小説であり、漫画などを読むことがなかったのは少し珍しいかもしれない。ともかくも、かなりの人々の人生が交差し、戦いに明け暮れた戦士の生き様というものが少なからず私の胸の内に秘められている(と思う)。

 

そんな私に、漫画「キングダム」を薦めてくれる人が過去に2人くらいいた。

名前は知っていたのでどんな内容かと思って尋ねたら、どうやら主人公がのちの始皇帝であり、戦乱を生き延びていくらしい。面白そうである。

ただ、悲しいかな私はその時、「もうこれ以上中国人の名前を覚えるのは無理だ…」と思ってしまったのである。戦う前からのギブアップ。孫氏兵法の面目躍如である。

 

というのも、三国志だけでも主要登場人物が500人は軽く超えており、加えて水滸伝梁山泊には108人のあだ名付き英雄達が登場するのだ。

「おう、白面郎君」「なんだ神箭」

みたいな会話をフツーに繰り出すので、誰を指したあだ名か分からず、そのフレンドリーさにしてやられることも多い。

もはや何を忘れているかを忘れ、何が正しいかも怪しい。ストップ四大奇書詐欺被害の立派な対象と言っていい。

 

これからキングダムを迎えるためには、人名データ容量を削除しなければならない。「えーと、竹林の七賢は消そうかな〜?」なんて悠長に選択する気力もなく、私はオススメの申し出を丁重に断った。

それに、舞台となる時代も水滸伝から一気に1000年も遡ることになるため、TOD2のタイムリープにすら、ついて行くので必死だった私に、この時間旅行は耐えられないだろう。

とはいえ、どれくらいの長さにまとまっているのか気になり、ネットで調べてみると、30巻を優に越しているではないか。(当記事編集時、単行本49巻既刊)

「いや、めちゃめちゃ勝負かけてオススメしてきたな!」と、思わずにはいられない。

 

この気持ち…なんというか、プロ野球が好きな人にいきなり「ドカベンプロ野球編」を薦める感じとでも言うのだろうか…?巻数にボリュームがありすぎるというか…。

今回の場合はもっとこう、「STOP劉備くん!!」くらいのボリュームから段階を踏んでほしかった。ミスフルで合宿の際に猿野が、バッグ一杯にこち亀ぶち込んでくるボケじゃないんだから…。

言いたいことまとめ

 

作品はおそらく面白いかもしれないが、まずは軽めの作品からおすすめしてほしい。それと、薦めてくれた人はいずれもそんなに仲良くなかったので、長編漫画をお勧めする際には信頼関係の構築もできればお願いしたい。

あとは、相手が歴史物好きで、漫画のタイトルも既知なのに手を出していない場合は、地雷を疑ってほしいなぁ、と思った次第である。

 

以上で、不満解消の手続きは完了した。

世の中、こんなにめんどくさい人ばかりではないので、皆々様には好きなものは誇りつつ適度に布教活動を行っていただきたい。

ただ、私が態度を改めるかというとそんなこともなく、「一を以て之を貫く」という、孔子の格言ロードを実力行使で進んでいく所存です。