自己表現ぶろぐ

会社では冴えない社会人が、ネット弁慶になるためのブログ。好きなものや興味のあるものの感想を、ちまちま書きます。

【サッカー】日豪戦と、私がサッカルーズを好きな理由

 

私は、サッカーのオーストラリア代表が好きだ。

勿論、日本代表のことが好きじゃないわけではなく、ただ圧倒的にオーストラリア代表を好きな気持ちが上回っているだけである。

そんな私は、例えばジェディナクがPKを決めれば喜び、レッキーがガンガンに攻めあがっていくのを見れば興奮するわけで、31日の日本戦もテレビで観戦をした。

 

当初、両チームの実力は互角だと言われ、期待されたのは拮抗した試合展開であったろう。

また、(特にアジア圏内で)フィジカルを押し出したサッカーをするオーストラリアが、今までのスタイルを変え、ポゼッションを重視した試合運びをする点も注目されていた。

しかし、蓋を開けてみれば、細かいボールタッチであったり連携は日本の方が優れており、その点オーストラリアには粗さが目立ったように思える。そこは残念でならない。

ということで今回は、先日のW杯アジア最終予選、日本対豪州戦をテキトーに振り返りつつ、私がサッカーオーストラリア代表(愛称・サッカルーズ)を好きな理由を懇々と語ります。

 

日豪戦ハイライト

冒頭では、「サッカーの英知を授けられた筆者が、鋭く日豪戦を斬る」的な匂わせ文を書いてしまったわけだが、私はサッカーの細かい戦術論は一切わからない。

また、野球をずっと観戦してきたせいなのか、全体での各選手の動きを捉えるのが苦手である。そのため、90分を通しての各選手の動きの良し悪しなどもよく分からない。視野が狭いのである。いわば、知識がクリーンシートされてる状態なのである。

そのため、振り返りがイメージ論主体になってしまうことへの、ご理解とご協力をお願いします。

 

まずは、サッカルーズの攻撃陣を振り返る。

初めに言ってしまえば、彼らは今回見せ場を作ることができなかった。

ワントップにはロビー・クルーズ。彼は前回のW杯ではバリバリのレギュラーで、サイドアタッカーを務めていた選手。

その脇を固めたのが、今や前線の主力ともいえるマシュー・レッキーと、かつてはリバプールに所属した新進気鋭のブラッド・スミス。

2列目には名門セルティックで活躍するトリッカー、トム・ロギッチと快足が売りのジェームス・トロイージがそれぞれ布陣を敷いていた。

 

パッと彼らの名前を見るに、高さで勝負する選手が並ぶわけではなく、どちらかといえば連携で崩せる選手が多かった印象だ。

本来ならばクルーズの位置に、ポストプレイも出来るトミ・ユリッチという選手が座るのだが、この日は負傷のために後半からの出場となる。

 

攻撃陣の、「パスでつないでいく」という意識は確かに感じられた。それは、これまでの「バッスバスとロングボールを前線に放り込み、高さでゴリ押す」スタイルとの決別を意味しており、ポステコグルー監督がコンフェデ杯で戦術としての自信を高めてきた証でもあった。

ただ、今回の試合ではその良さは出ず、攻めの決め手を欠いていたという様が見て取れた。

 

例えば、後半にユリッチとケーヒルを投入した直後のCKの場面で、サッカルーズがグラウンダーのクロスを選択したことには疑問が残る。

チームの意図を汲み取ったキッカーの判断かは不明だが、一定のポゼッションを保ちつつ、ゴール前では高さを見せても良かったのではと思うのだ。

少なくともあの場面では、フワリと上がるクロスで勝負しても良かったのではないかと感じたのだ。乱戦でこぼれたボールをミドルで突き刺せる選手もいたはずである。

また、相手陣地へ攻め込んでからのボール交換やドリブルなども、タイミングが合わなかったり、一旦ボールを下げてしまったりと、ゴールを脅かすにはなかなか至れなかった。

そういう点では、日本の素晴らしいクロスとDF陣を出し抜くスピードとを活かされた1点目と、中央にドリブルで切り込んで決められた2点目などは、まさにサッカルーズが理想とするゴールの形を体現していたように思える。

 

次に守備陣である。

ボランチの位置には、アジアカップで名を轟かせたマッシモ・ルオンゴと、アンダーからの代表で将来を嘱望されるジャクソン・アーヴァインとが起用され、3バックの位置には、長く代表で活躍するマーク・ミリガン、高さのあるマシュー・スピラノビッチインテルに所属経験のある守備陣のホープトレント・セインズバリーとが並んだ。

本来、ルオンゴもアーヴァインも高い位置でプレーする選手であるが、不動の中盤であるジェディナクはケガで離脱し、新星アーロン・ムーイもこの日はベンチにも姿を見せなかったため、この位置でのプレーを余儀なくされた。

 

監督の狙いを考えるに、ここは攻撃重視の布陣であったのだろうか。

ミリガンをボランチに、サイドバックにはライトやデゲネクを起用するパターンもあったはずだが、中盤からでも攻撃的にボールを供給できるフォーメーションではあったからだ。

ただ、ルオンゴもアーヴァインもまだ若く不慣れさはあっただろうし、ゲームコントロールが出来ていたようには見えなかった。

日本のスピードある攻撃陣に翻弄されてしまったというのが、正直なところなのではなかっただろうか。浅野のゴールシーンとか、アジアカップ李忠成を思い出しちゃったよ。

 

勿論、守備陣形にも革新が見られ、3バック体制もポステコグルー監督が推し進める事柄の一つだ。

攻守共々、今回は怪我人に翻弄された面もあるだろうが、若い選手が代表の舞台を経験しつつあるサッカルーズには未来があり、日本戦からは収穫と課題とをを得なくてはいけないのでは、という風に感じられた。

 

私はこうしてサッカルーズを好きになりました

私がサッカルーズを愛してやまない理由は至極単純だ。

それは、ハリー・キューウェルがこの世界で一番好きなサッカー選手であるからだ。

 


Harry Kewell Career Montage 1996 - 2014

彼は、オーストラリアサッカー界でもレジェンド中のレジェンドであり、その証拠に確か、彼の名前を冠した子供向けサッカースクールがあったりしたような気もする。

彼のプレーには何とも華があり、キレッキレのドリブル、ロングもボレーもヘッドも行けちゃうシュート力、人の良さが滲み出ている二枚目フェイス、イギリスでの確かな実績、代表に君臨し続けたカリスマ性、その全てが私を魅了した。

なので、毎年発表されるバロンドールは、私部門では永遠に1位なのである。(次点はチラベルト

そんな彼は、すでに代表も現役も引退してしまったが、彼がオーストラリア代表にいたという事実が私の中では重要で、いつしか彼だけでなく代表も応援するようになったのだ。

ちなみに、キューウェルの代表戦で印象に残る活躍は、前々回のアジアカップ準決勝のイラク戦。

両者決め手に欠けた展開で延長にまで突入し、PK戦での決着かと思われた瞬間、ブリスベンの象徴マット・マッカイが前線へとクロスを放り、それに走りこんだキューウェルが頭で流し込んで決着。

唖然とするイラクの選手たちも印象的だったが、サラッとゴールを決めて上半身のユニフォームを脱いだ彼があまりにも格好良すぎて、初めて「抱かれても良い」と思った瞬間でもあった。


Harry Kewell puts the socceroos into the semi finals of the asian cup

 

他にも、色んなルーツを持つ選手が見られるという点も、サッカルーズを好きな理由である。

さすがは移民国家のオーストラリアと言えるが、実に多彩なルーツを持ちながら、代表にいる選手が多い。かつてはアボリジニをルーツに持つ選手もいたっけ。

例えば、かつての守護神シュウォーツァーはドイツ系だし、ドイツ杯で日本相手にゴールを決めたアロイージはイタリア系、現役代表のケーヒルサモアにルーツを持っているなどなど。

日本にもそういう選手はいるだろうが、オーストラリアはその比ではなく多い。それだけ多彩な才能が集まるチームともいえ、まだ見ぬ英傑を求めて、私はサッカルーズを応援している。

 

今後も日本とは好敵手として渡り合い、互いに刺激を与えつつアジアのレベルアップに寄与できれば最高である。

第二のキューウェルが現れるその日まで、私がサッカルーズを追い続ける日々は終わらない。・・・・いや、トミー・オアはマジでどうしてるんだよ!?