自己表現ぶろぐ

会社では冴えない社会人が、ネット弁慶になるためのブログ。好きなものや興味のあるものの感想を、ちまちま書きます。

【ゲーム】サルゲッチュのサルコメントに気付かされる人生2

「来る者拒まず、去る者追わず」という言葉がある。

どういう経緯で使われ始めた言葉かは知らないが、この言葉こそ寛大さや自由さの象徴で、個々の人間の抱えるものが複雑になりつつある現代にとっては、非常に重要な考え方を提示してくれるのではないだろうかと思う。

 

一方、サルゲッチュはどうだろう?

サルゲッチュといえば、プレーヤーが主人公を動かし、その道中を遮ろうとする敵や障害物とをなんとかやり過ごして、サルを捕まえるゲームだ。

言い換えれば、「来る者拒み、サル者追う」ということになる(?)。前述した言葉とは全くの正反対であると言える。

 

では、サルゲッチュは自由ではないのだろうか?

確かにゲームの性質上、ある程度決められた操作やコースでステージを攻略していく様は、見方によっては不自由であると言える。

しかし、そのようなある種の箱庭に彩りを持たせてくれるのが、個々のサルたちの個性あふれるコメント群なのだ。そこには、不自由さの中に溢れる無限の自由度が垣間見え、顔のグラフィックが数種しかないサルたちに、確固たるアイデンティティを植え付けているのだ。

 

というわけで今回も、そんな素敵で有意義なサルコメントのなかから、我々に気付きを与えてくれるであろうコメントを抜粋し、好き勝手言いたいこと言います。

なお、各サルの名前やサルコメントなどの著作権は「株式会社ソニーインタラクティブエンタテインメント」に帰属します。

 

 ニーハオハリウッド そしてサイチェン

-ウッキーチェーン(てくてくバンリ)

 

彼の元ネタは勿論、ジャッキー・チェンであろう。

何気ない一言のように思えるが、そこにはドラマがあって非常に良い。

どのような紆余曲折を経て、ウッキーはハリウッドにたどり着いたのか?彼はハリウッドで何を成し遂げたのか?そしてもしや、再びハリウッドの地を踏む気なのではないだろうか?

何一つ明らかにされないなかで確かなことは、彼がウッキーチェーンであることのみである。

そこには、「過去も未来も今の自分次第だ。そして、今こそがあなたを形作っているのだ」という熱いメッセージが込められているように思えてならない。

 

ジャーマンテクノにうるさい

‐サルブラン(からくりキャッスル) 

 

子供向けゲームにも関わらず、ジャーマンテクノという単語を平気で放り込んでくるゲームスタッフには感嘆するしかない。クラフトワークすらろくすっぽ聴いてない私からすれば、彼は全貌の対象である。

子供をキチンと一人の人間として捉え、「君にしかない感性を大事にして欲しい」という、ゲームスタッフの熱い思いがひしひしと伝わってくる。きっと、自分の感性を信じ、磨き上げてきた素敵なスタッフたちが多く携わったゲームなのだろう。

このような観点から、もはやサルゲッチュは、情操教育の水準に達していると言っても差し支えはないだろう。

 

エスプレッソってなに?」 

‐サルグリ(からくりキャッスル)

 

我々は、普段何気なく過ごしていると、あって当たり前のものに関しては目を光らせなくなる。

そこで彼のこの一言だ。まさに子供のような着眼点で、それでいて素直な疑問をストレートに我々にぶつけているのだ。

例えばビジネスシーンなどで、カタカナ言葉を多く使いこなす人を見かけることがある。その人にとっては当たり前の言葉の羅列でも、その一つ一つの意味を曖昧に捉えている場合があるかもしれない。

セグメントってなに?

アグリーってなに??

スキームってなに???

このような疑問を持つことは自身のスキル向上につながり、広い視野や柔軟な考え、あるいは物事を論理的に考える時間を与えてくれる可能性もある。

勿論、誰かに分からないことを素直に分からないと言うのは苦渋の決断かも知れないが、その決断が間違っていないことを、苦汁が教えてくれているように思える。

 

たたかいにつかれたせんし

‐マグナム(スペクターランド)

 

人は皆、与えられた環境で戦っているものだ。

戦っているつもりがなくても、気が付かぬうちに疲労は溜まり、人にはよってはそれが顕在化してしまうこともあるだろう。

だが、それもあなたが戦士として戦っているからにほかならない。

「ストレスなどで疲れ切ってしまい日々の生活が嫌になっているお前さんは、誇り高き戦士なんだ。戦う上で、そのことだけは忘れるな」と、マグナムは私達に激励をしてくれているのだ。

 

長くなってしまったが、ひとまずサルゲッチュ内のコメント抜粋は以上である。

サルもなかなか深いことを言ってくれている。人間である私たちはそれに応え、明日から少しでも元気になっていかなくては、いずれはサルに支配されてしまうかもしれない。

 

昔プレイしたゲームから、改めて人生の大事な教訓やスパイスを得る。これは、「去る者を追い、来る者有り」という言葉で表され、後の「Back to the Future」シリーズ形成にも大きく影響を与えたという(大嘘)