自己表現ぶろぐ

会社では冴えない社会人が、ネット弁慶になるためのブログ。好きなものや興味のあるものの感想を、ちまちま書きます。

【生活】「カラオケガラパゴス化」論

「カラオケ行きたい・・・・」という呟き。

日常生活、あるいはSNSなどで遭遇することのあるこの呟きが日夜絶えることはなく、もしも終わりが来るとすれば、それは「カラオケ」という一つの文明の終焉を意味するだろう。

 

ただ、私が「カラオケ行きたい・・・・」と呟かなくなってどれほど時が経っただろうか。

もちろん、カラオケに行かなくなったわけではなく、むしろ週1ペースで行っている。よく行くカラオケで変なあだ名が付いていても仕方ないペースだ。

しかも私の場合、「カラオケに行きたい・・・・」と思った瞬間にはカラオケに着いているという、プロシュート兄貴みたいな感じになりつつあるので、わざわざSNSで呟くことも無くなってしまったのだ。

 

しかし、その大部分が一人カラオケでの利用である。

友達を誘って行っても良いのだが、一人だと行きたいときにスッと行けてしまうため、気が付いたら専ら一人で利用することが増えてしまっていた。

身軽だし気を使わない分良い点もあるが、その一方でどんどん独自の文化を築くことになってしまった。つまり、選曲に独自色全振りの異様ともいえる空間が出来上がってしまったのである。

 

ということで今回は、「カラオケガラパゴス化」という問題について論じようと思う。時代を象徴する音楽がなかなか出てこない昨今だからこそ、この問題は他人事ではないのである。誰もにその危険性があり、今回はたまたま先に沼にはまってしまった私が、あることないことを語っていこうと考えている。

 

従来のカラオケは、気配りとチームプレイの賜物である

そう、今までのカラオケというものは複数人での協力プレイであった。

それは、例えば友達同士で盛り上がるためとか、お客同士でお店の良い雰囲気を盛り立てるため、あるいは会社の同僚とソツのない時間を過ごすため、といった目的が主流であったからだ。

そこには、選曲への忖度や気配り、様々な不文律を乗り越えた先にあるものを目指す文化があった。

 

しかし、昨今ではいわゆる「ヒトカラ」が市民権を得つつあり、一人でも気軽に歌えるようになってきた。つまり、選曲への気配りの必要がそこには存在しないのだ。

そのような土壌を楽しむことは結構であるが、あまり漬かりすぎると複数人でカラオケに行く際に弊害が出る恐れがある。

その弊害とは何なのであるか、これから提示していこう。

 

選曲がマニアックになっていく

 そう、ヒトカラのわかりやすい問題点としては、選曲が自分の趣味に偏っていくことである。それはたぶん、さしてマニアックでなかったとしても、自分の世界全開な時点で他者を寄せ付けない凄みがあるかもしれない。

そのような世界に身を置き続けた状態で、いきなり他者との気の遣い合いフィールドに立ち、普段歌わないAKBやら懐メロやらを歌えるかといえば、おそらく難しいであろう。せいぜい、自分の持ち歌でいけそうな曲を精いっぱい考えるのがオチではないか。

私なんか先日、「最近はColdplayを歌う」と言ったら友人に笑われてしまった。「いやhymn for the weekendそう歌うやついないだろ」、と。最高の友人である。

 

このように、ヒトカラで気兼ねなく歌い散らしていると、知らぬ間に浮世離れしていく恐れがあるため、注意が必要なのである。

 

気を遣うのがちっとも面白くなくなる

そもそも、ヒトカラが人々に浸透した理由は、「他者に気を遣わず歌いたい」というものが一つに挙げられる。

つまり必然的に、親しい友人はまだしも、そうでない人と行きたくないからヒトカラにハマるのである。そうであれば、接待カラオケの類いはストレスの温床でしかない。

 

選曲で独自の生態系を作ってしまった者は、おそらくだがカラオケにおいて他者に気を使える視野というか、その能力が衰えている場合が多いだろう。

「どうせ、このメンツでwalk the moon の曲歌えないし・・・・」とか、「柳のように揺れるネクタイの、を歌ったらダントツで嫌われる・・・・」とか、入りからネガティブ思考に陥り、その場を楽しむことができない。

うまく切り替えられる人は良いが、ガラパゴス化が進んでしまった人は、「カラオケにいるのに好きに歌えないなんて」という悲しい現実に打ちひしがれる可能性が高い。

そんな、ある種外来からの影響に弱いという点が、カラオケガラパゴス化の弱点であるといえよう。

 

カラオケガラパゴス化を迎えたまま生きるためには

もし、この記事を読んで思い当たる人がいても安心してほしい。

それは、「カラオケガラパゴス化現象は、時代が作ったものなのである」と。つまり、あなたは何も悪くないし、なんなら時代に乗っかって楽しめている人なのである。

既存の「複数人を盛り上げるためのカラオケ」という概念を、個人単位でも実現しようとする革新的な概念が、何かと衝突することは避けては通れない。

大事なのは、現実を受け入れ、あるがままを通すために行動を起こすことだ。そのために、以下ではささやかながらガラパゴスな人々(自分を含め)に言葉を贈ろう。

 

ヒトカラと「人から」

そもそも、他者とのカラオケの場合、あなたのカラオケの概念はガラッと変わるのだ、ということは覚えておいてほしい。

それは、ヒトカラではなく、「人から」になるのだ。何事もまずは他人から、自己犠牲の精神で臨もう。

ドリンクも基本はまずは「人から」注文を聞いて、自分のは一番最後に。選曲も「人から」で、歌えといわれたら歌えば良いし、先陣切る人がいればそれに続こう。

 

この、ヒトカラとは全く逆の心構えさえ出来れば、あなたはガラパゴス人でも問題はない。晴れてグローバルスタンダードの仲間入りである。

 

スナックへ行っても平気な武器を持とう

それと、選曲についてはおじさま達の社交場、スナックに行って通用する曲であれば大抵大丈夫だ。会社の上司相手にも使いまわしできるし、なんとなくのノリで老若男女を攻略できるはずだ。

というのも、ガラパゴス化を迎えた人々は、自身の選曲センスにこだわる印象が強い。これの次だったらこれを歌おうとか、なんであの曲は入ってないのか、とか、歌いたい曲に対しての想いというのが強いのである。

つまり、スナックで通用する選曲センスというのにも、少なからず敏感な人というのはいて、それを逆に楽しめるのではないかと思うのだ。

 

履歴で他者に触れる

あとは、前の人が歌った履歴に目を通してみるのも良い。

そこには、大体の特徴が浮き上がっているからで、アーティストがおおよその年代を象徴しており、様々参考になる。

私のように「あえてデートをしているかのような選曲をかます」ような変態がいなければ、若い人の流行や、中年の定番曲、同世代の懐かしい曲などが見えてくるはずだ。

また、「名前は知っているけれど、曲は知らない」なんてアーティストに出会えれば、一曲試しに聴いてみたり、歌ってみるのも楽しい。

 

いかがだっただろうか。

例え、浮世離れしてしまった人でも、これさえ押さえればなんとか生きて行けるであろう事柄はピックアップしたつもりだ。

よりヒトカラを楽しむためにも、参考にしていただけると幸いである。全てのガラパゴス化人に幸あれ。

 

最後に

え~、クソ新書の誕生である。

私自身の思っていたことをまとめるに留まらず、薄っぺらなことばっか書き連ねたまとめサイトの様な体裁に仕上がった。

まぁ、これでも楽しかったので、カラオケに行ったくらいには有意義な時間であっただろうと思う。以上。

 

 

 

【音楽・アニメ】むしまるQ名曲選

最近の音楽を追うのはもちろん良い。そこには、新しい発見がある。

ただ、最近は何事も「好き」が細分化しすぎている感があり、手を付けようにもどれから嗜めば良いかわからなかったりもする。

 

それに比べて、「○○年代ベストヒット」なんかは分かりやすい。

印象的なメロディ、何かを成し遂げてきたバンドたち、そして何より時代を彩ってきた音楽群が体裁よくまとまっているからだ。

選者の好みも出るだろうが、各グループの代表曲のレベルであればだいたい間違いなくまとまっている印象だ。

 

さて、先日後輩の子と話していたら「テレビ番組における音楽教育」みたいな話になった。

そこでは、「知らないうちに名曲のメロディーを覚えるのに、子供番組が意外に良い働きをしている」という内容の話をして、主にNHKの子供向け音楽番組の話題が出た。

もちろん、ハッチポッチの話もしたのだが、私は別番組「むしまるQ」のことも思い出していた。

 

むしまるQとは?

ざっくり言うと、子供向けのクイズ番組だ。

放送中に生き物の生態を教えつつ、1問クイズを出し、その生き物に関する曲が一曲流れておしまい、というようなシンプルな構成。

しかし、簡潔だからと侮るなかれ。「生き物に関する曲」こそが今回のキモなのである。

 

以前も似たような話題を出したとは思うが、

 

・ある曲のパロディソングで名曲のメロディを覚えられる

・生き物の生態についてもちゃんと学べる歌詞

 

というような、実に良いとこ取りな楽曲が多く、シンガーも実力派揃いなのだ。

小さい頃から自然に名曲に触れられるという、ある意味音楽の英才教育である。そんな「むしまるQ」の楽曲中で、これだけは聴いて欲しいというものをネットの海からサルベージしていこう。

 

チョー(E)!/飯島譲治・木田博実(元ネタ・she loves you)

 

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ド直球のビートルズサウンド。ホームランやむなしのド真ん中ストレートを放り込んできたのがこの曲。アゲハの生態をサラッと抑えつつ、ちゃんと女の子がキャーキャーと言ってて笑ってしまう。

映像にもたんまりとツッコミどころが眠っているのだが、歌手はビートルズ専門で活動している方とのうわさである(要検証)

透き通るような歌声は、さながらビートルズ風でさわやかな印象をもたらしてくれる。パロディとはいっても、ハイレベルな一曲ではないかと思う。

 

ウーパークィーンの宮殿/平山あや(元ネタ・太陽と戦慄)

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可愛らしい歌声が乗るのが、何とも聴いたことのあるプログレ風サウンド。いわゆるギャップ萌えというやつを感じられる。

また、1分30秒ごろに曲調を一変させる場面は、ぜひ一度聴いて欲しいくらいのインパクトである。

元ネタに「太陽」と入っており、ウーパールーパーの原産であるメキシコといえば太陽の国として有名なので、それに絡めた起用であるといえるかもしれない。あと作中、なんかそれっぽい外見が太陽出てくる、ちょっと不思議な雰囲気をまとった一曲でもある。

 

スワローアゲイン/本田義博(元ネタ・Alone again,El Cóndor Pasa)

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この曲では、あまり生態についての描写はなく、どちらかというと歌詞中のドラマ重視である。

しかし、普通に歌詞が良い。歌声は優しく、遠くへ行ってしまった女の子を思う男の子の切なさとか甘酸っぱさといった感情に、思わず共感してしまう。

季節の変わり目と共に燕がやってきて、それが様々な「出会い」を表現している、なんとも心憎い演出であるといえよう。

メロディは、元ネタ一曲だけかと思いきや、しれっと「コンドルは飛んでいく」をぶっこむクセ者ぶり。ハイブリッドな合わせ技が光っている。

 

ピーター・プランクトン/GENKI(元ネタ・show me the way)

 

とんでもない格好良さ。プランクトンの種類や海での役割を激しく教えてくれる。

格好良いのもそのはずで、シンガーのGENKIさんはその歌声を国際的に評価された伝説的な人物。

歌手業は引退したのだが、NHKのこの番組の為に一時復活。シャウトを交えて生き物の不思議を教えてくれるという、なんとも贅沢な話である。

圧倒的な声量で、ちいちゃなプランクトンについて歌い上げるという不思議な構図が、笑いを超えて感動を呼ぶ。子供ど真ん中の時にこの曲を聴いたときのインパクトは筆舌にし難い。そんな衝撃作がこの曲である。

 

マッコウクジラはせんすいキング/KATSUMI(元ネタ・separate ways,the final count down,owner of a lonely heart,jump)

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これがNHKの本気の悪ふざけである。

それは、元ネタの贅沢な盛り合わせもそうであるし、「はい!万平連欧州旅行です」という元ネタアーティストの力押し答え合わせも振り切りすぎているからだ。こんな肉弾アーティスト名なんか見たことがない。

もちろん、それでいてマッコウクジラの潜水についての知識はちゃんと頭に入ってくるところが、しっかりしているというかなんというか。

以前にもちょろっとこの曲は紹介したのだが、今回は絶対に外せないということで紹介させていただいた。

グレイテストヒッツにはちょうど良い、名曲の良いとこどりが楽しめる名作だ。

 

以上で、紹介終わりである。

上記以外にも、洋楽パロディの曲はたくさん存在するし、オリジナルソングも良い感じなので、興味があれば「むしまるQ」で検索してほしい。

そこには、私たちの知らない生き物の世界、そして編曲の世界が広がっているのである・・・・。

 

【アニメ】「若おかみは小学生!」のキャスト欄が美しい

美しさとは千差万別だが、その多くは主観から生み出されるように思える。

そして時に、主観こそが美しさを生み出すものなのである。

 

というのも、私は我慢がならなかった。

そう、それは「若おかみは小学生!」!のキャスト欄が湛える美しさにだ。

あまりにも美しすぎたがゆえに5話目のキャスト欄を写真に収めてしまったわけであるが、昨日放送の9話目のキャスト欄を目にした時に、「なんとしてもこの思いをネットの海に送り出したい」と生じた一念が、たった今私の手を動かしている。

1話10分超のアニメということで、各話ごとのキャラクター数はあまり多くないが、それゆえに生じた奇跡の美を共有できれば幸いである。

 

ということで今回は、前半にアニメ「若おかみは小学生!」の5話と9話のキャストを紹介し言いたいことを言い、後半には全体を通じての感想を好き放題言おうと思う。

 

5話「雑誌の取材で若おかみ!」よりキャスト一覧

 

関織子(おっこ) 小林星蘭

 

ウリ坊(立売誠) 松田颯水        関峰子        一龍斎春水

秋野真月     水樹奈々        田島エツ子      一龍斎貞友

藤堂太郎     飛田展男        蓑田康之介(康さん) てらそままさき

 

                     ナレーション     能登麻美子

 

全くもって無駄のない空間だ。禅の精神とは、こうして引き継がれていくのかもしれない。

かつて、とあるサッカーゲームにて、オランダ代表の正確無比なパスワークをクロックワーク*1と称していたが、まさにこの誰一人欠けては完成しない完璧さにおいても、その呼び名が相応しいというような配役ぶりである。

まさに、(声優)ファン褒メル、誰一人捨テ切レンブルグというような布陣である。

 

この話はほぼレギュラーメンバーのみの出演であった。

それゆえに光るのは、チョイ役出演・飛田展男氏の名前が踊っていることであろう。彼の名前があるだけで、キャスト欄に一味も二味も良さが染み出してくる。

これほどの構成を仕切る制作陣の細やかなキャスティングの妙、そして作品としての間違いの無さとが、この並びからは溢れ出しているような気がしてならない。

 

9話「作戦開始の若おかみ!」よりキャスト一覧

 

関織子(おっこ) 小林星蘭

 

秋野真月     水樹奈々       関峰子         一龍斎春水

三木創太     桑野晃輔       ウリ坊(立売誠)    松田颯水

稲田えりか    花澤香菜       秋野美陽        日高里菜

                    田島エツ子       一龍斎貞友

稲田義春     羽佐間道夫      蓑田康之介(康さん)  てらそままさき

 

                    ナレーション      能登麻美子

 

なんという豪華っぷり。

若手はもちろんのこと、チョイ役として人気女性声優の一人である花澤香菜さん、レジェンド羽佐間道夫さんを迎え、オールスターさながらの布陣を展開している。

私はこのキャスト欄を目撃した時に、日曜の朝っぱらから「ぢょ"っ"どま"っ"でよ"ぉ"ぉ"ぉ"っ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"」と破顔しながら断末魔をあげた。

これほどの面々を集わせられるのは、作品として力がある証左であり、いかに子供たちに対して安心して見られる良いものを送り出そうかという、関係者全員の尽力があってこそだ。全くもって感謝感激である。

こんなに魅力が凝縮された濃厚メンバーを拝めるなんて、バックにいるのはエミレーツ航空か、はたまた石油王オーナーか・・・・。

そんな(クソしょーもない)詮索をしてしまう9話目のキャスト欄であった。

 

全体を通して

 

さて、後半に移る。後半では各役柄の声優さんについての感想を書き連ねていこう。

 

まず、主役のおっこを演じる小林星蘭さんだが、めちゃめちゃ演技が良い。大変に頑張っておられる。

小学生であるおっこの元気さがいっぱいに画面から伝わってきて、作品を良く理解して成長をしている感さえある。今後が楽しみだ。

また、おっこのお助けキャラ的役割のウリ坊演ずる松田さんも、元気な関西弁が耳に心地良く、陽気なキャラクターにぴったりな演技をされていて良い。

そして、おっこを支えるベテランメンバーも元気だ。春水さん、貞友さん属する一龍斎一門はさすがは芸達者というか、抜群の安定感である。精神的な支柱として頼りがいさえ感じられる演技をなさっている。

 

特にここでは、てらそままさき氏の存在についても注目したい。

てらそま氏には、私は「タワーリングインフェルノ」のポール・ニューマン役で心を射抜かれているが、今回も非常に味わい深い演技をされている。

もう、「蓑田康之介 てらそままさき」という字面で視聴を決めたほどに、彼の渋格好良いおじさんの演技には間違いがない。

「てらそまアニメに外れなし」ということを吹聴していきたい私であるが、今回もそれを力強く立証してくれた。おっこの難しい課題にも誠実に対応をしてくれる、板前の康さんを好演して作品を支えている。

 

また、おっこのライバル・真月役の水樹奈々はいかにもなツンデレ役が様になっている。虜にしているちびっこの数も多いことであろう。さすがといったところだ。

そんな真月の死に別れた陽美役の日高さんの声も可愛らしい。トゲの無さを良く醸し出している。

 

最後に、なんといっても作品を優しく包み込む能登麻美子さんの美声ナレーションが、今作品の醍醐味の一つであるといえよう。

もうなんか、最後に能登さんの声が流れてくればオールオッケーな感じがする。そんなクローザーの大役を見事に果たされている印象だ。

 

いかがだっただろうか?

個人的に何度ものパソコントラブルにも負けなかった、「美しさを伝えたい」という思いが駄文を通じてでも伝わって下さると幸せである。

これからも、キャスト欄に注目しつつ、おっこの成長を見守りながら作品を楽しもうと思う。秋に映画をやるらしいので、それも見逃せない。

*1:元々、オーストリアのサッカー選手エルンスト・オツビルクを称した呼び名

【音楽】マッシュアップアラカルト

Soundcloudを利用するとき、最近は専らマッシュアップばかりを聴いている。

オリジナルソングとかも良いんだけれど、既存の物同士がぶつかりあって新たな盛り上がりへ達する、という現象がすごく好きなのだと思う。

 

もちろん、著作権的観点から言って、既存楽曲がインターネットにアップされることはよろしくないであろう。そこに疑問を呈すことはない。

けれども、スタートレックがファンに愛されすぎて二次創作がどんどん進化していったように、新たな音楽性が発掘されるという手段としては、このマッシュアップは優れているのではないかなぁと思う。

飲食店で新しいコラボメニューが出る喜びというか、そのような盛り上がりがマッシュアップには確かにある。私的利用の法的範疇で、できれば今後もゴリゴリに聴いていく所存だ。

 

さてさて、今回の記事ではそんなマッシュアップの楽曲をいくつか挙げて、それについて好き勝手言いたいことを言おうと思う。

 

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口ロロの「00:00:00」と千石撫子(cv.花澤香菜)「恋愛サーキュレーション」とのマッシュアップ

第一に言っておくと、この界隈では恋愛サーキュレーションの人気度は抜群に高い。この世の全員が、化物語を視聴済みかのような錯覚に陥るほどである。

そんな、皆が大好きな千石撫子の歌声に、口ロロのこの曲が見事に溶け合っている。

タイトルにも「おやすMix」とあるように、就寝前に聴くのにぴったりの優しい曲調が聴き手を包む。そして、口ロロのヴォーカル・三浦と千石撫子とが掛け合って、その歌声がポカリスウェットのように身体に染み込んでいく。

8分と割と長尺ではあるが、一度聴いたら長さも忘れて癒されること間違いない。

 

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普段混ざり合いそうもない三者が、見事に合わさった傑作。

曲を引っ張るのはBeasie Boysのゴキゲンなリリックである。そして、初めと終盤に顔をのぞかせるDaftPunkの音源と、ベースを支えるcapsuleのサウンドとが見事なバランスで融合している。

初めて聴いた時の感動たるや、脳汁がいくらあっても足りないような昂りであったことを今でも覚えている。エレクトロニックな雰囲気から、いきなり「YEAH」でヒップホップの世界観に引き込まれる。それが心地よい驚きを以って受け入れられて、一気に気持ちがアガる。

終盤は三者が乱れ踊り、もうごちゃごちゃのまま自分も踊りたくなっちゃう感じ。そんな込み合う様子に醍醐味を見いだせる一作であるといえる。

 

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国民的アイドルグループと若手ラップアイドルグループとが出会ってしまった。それがこの曲だ。

ライムベリーのあどけない歌声もそうだが、SMAPもデビュー曲だけあって相当に歌声が若々しい。両者の若いパワーが1曲を成している点は非常に面白い。サビをちゃんとSMAPが歌い上げる構成なのもリスペクトが感じられて良い。

 

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抜群の親和性をこのマッシュアップが誇るのも当然。何を隠そう、真部・西浦ペアがどちらにも関わっているからである。

バンド・相対性理論を脱退した2人がプロデュースしたのが、「シンキングインザレイン」を歌うタルトタタンである。やくしまるえつこの独特の歌詞に負けず劣らずの歌詞と、その独自のサウンドはどちらも抜きんでており、一度耳にするともれなく中毒性が発揮される。

そんな二者がマッシュアップによって出会うわけであるが、製作者が一緒だとこうも自然に合わさるんだなぁというのが正直な感想である。

冒頭、チャイナアドバイスのイントロが入って静かに盛り上がっていくのがたまらなく好きだ。優しく跳ねるような楽曲が、少し雨粒でしっとりしたような様を見せてくれる良作である。

 

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リミックス時々マッシュアップといった感じの作品。夏祭りがチップチューンアレンジであるところが心憎い。

テンポが速く疾走感を感じるが、8bit音源の夏祭りに懐かしさは失われていない。また、相棒白金ディスコとの相性もばっちりである。

また、若干懐かしの歌謡を思わせる白金ディスコが引き寄せたのか、吉幾三が乱入するのもにぎやかで楽しい。

 

以上でザッとした紹介は終わりである。

ふとした気づきを、音楽として形に表せられる人には尊敬の念しかない。そして、それが新たな発見を我々に届けてくれるのだから、マッシュアップはできれば積極的に掘っていきたいジャンルであると感じさせる。

1曲だけでは物足りなさを感じてしまったら、それはマッシュアップ考案者の発想の勝利なのかもしれない。

【生活】価値観マウンティングと喫茶

思えば、昨日はとても疲れた。

それは、決してバスケで言うところの100点ゲームでの敗戦、あるいは出納帳で言うところの全部を支出に振った大赤字とかではなく、確かな実りを外側からまくっていった、忌むべき邪悪な時間による疲れであった。

そんなことを思いながら、激動のCLを友人宅で観戦し疲労が滞留する身体を鼓舞し、私は不眠者にはあまりに眩しすぎる午前7時の日差しの中を家路を急いだ。

 

他人の愚痴というのは、事情を全く知らない者にとっては大変陳腐であるということは百も承知だ。

ただ、往年の名作である機動戦士ガンダムシリーズの主人公の一人、カミーユ・ビダンは言った。

 

その君の感から発した、君の怒りといら立ちは理由になる

 

まさに今の私は、この今の何とも言えない苛立ちを発散せずにはいられず、全く律儀にもカタカタとキーボードを叩いているのである。陳腐でも伝えたいことがあるのだ。

そんな今回は、ちょっとした愚痴と生活で感じたこととをまとめて編んでみよう。

熱さ故長くなったら申し訳ないが、涼しい日曜の夜ということでご容赦願いたい。

 

世の中には様々な価値観がある。そして、その中で私たちは生きている。

時に、価値観というのは合わないことがあって、人の感情を揺り動かす。けれど、それはそれで健全であるし、人として生きているうえでの性でもあると思う。

問題なのは2つ。相手の価値観を理解をすっとばして否定する言動をすることと、異なる価値観を認めて受け流そうとしないことだ。

そして、冒頭私が疲れていたのは、何も徹夜でジョン・カビラの美声を楽しんでいたからではなく、その2つの問題に同時に遭遇してしまったからであった。

 

親しい友人の知り合いに昨日会った。友人も初対面だという。

その知り合いは、「友達を増やしたい人」だった。

別に、それ自体は素敵なことだ。「それほど友達を増やそうとしない」私にとってはその行動力に感嘆するだけである。

ただ、その人は私にとって不穏な言動で、たしなめにかかってきた。

 

もしかしたら悪意はなかったかもしれないが、言外に「あなたも友達を増やした方が良い」と言いたげな発言には辟易してしまい、挙句には「それでいろいろな価値観に触れられるから」だそう。

その時点で、「あ、この人は本とか映画とかあんまり興味ない人だ」と判断するに十分だった。なぜなら、価値観とセットで出るのは友達という言葉だけだったからだ。

本や映画、音楽やサッカー選手の名前の語感その他もろもろでも価値観を吸収している(気になっている)私と、その人は梅とウナギくらい一緒にしてはいけない

 

つまり、その人は多様な価値観を知っているつもりで私を諭しにかかったが、私にとってそれは無理解を以って自分を否定される案件であった、ということである。嫌だなぁ。

 

その時喋っていた私には、すでに代走が出てベンチに下がっていた如く適当な反応しかできなかった。しかし、その時は確かに「沈黙は金」であったと思う。

違う価値観に遭遇することは往々にしてあることだが、否定する気持ちはさておき言動だけは慎み、できる限りの範囲で理解をする、この2つを気を付けようと思った次第だ。ちょっとスッキリした。

 

◇◇

そんな価値観でマウンティングされる前、私はのんびりカフェでお茶を楽しんでいた。

神保町界隈の間近で、1杯目は少し高いけれどそれがおかげか若者の喧騒とは無縁の、ジャズが1日中流れているという最高なお店だ。

この事はTwitterでも呟いた既出のネタで申し訳ないが、最初は氷の入ったグラスに暖かい紅茶を流し込むスタイルのアイスティーを、そして2杯目は熱々のコーヒーという三献茶スタイルで楽しんだ。初夏の陽気にはピッタリの石田三成リスペクト喫茶で、気分は夏の陣である。お試しあれ。

 

◇◇◇

最近、読書のモチベーションが上がっている。

そして、今更ながら少し恥ずかしいが「ブギーポップは笑わない」シリーズを読みだしている。

なんというか、昔の作品であるとか学校が舞台となっているとかを抜きにして、なぜだか大変に懐かしさがくすぐられる感じがたまらない。

作者の上遠野浩平氏が、流行を気にせずに昔の音楽などへ心を震わせるタイプというのが、私にも合っているからなのだろうか。それと、各要素に音楽関係の元ネタが盛り込まれているというのも、知的好奇心がくすぐられて非常に良い。もちろん、ストーリーや登場人物も魅力的である。

そんな音楽関係ネタから、お別れは本作でお馴染みのこの曲で。クラシックも聴いてみなきゃあね。

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【野球】プロ野球、イマイチ外国人列伝~投手編~

特に何かニュースがあったわけではないのだけれど、ふと脳内にプロ野球の選手の顔が浮かぶ時がある。例えば、同じ苗字の人を見かけた瞬間、似ている顔の人に会った時、などだ。

 

そんな時に思い起こす選手は、いったいどんな選手だろうか。

とっても活躍した往年の選手だったり、現役バリバリの選手、あるいは若手でこれからが楽しみな選手・・・・と、様々な色合いの面々が浮かんでは消えていく。

そして、「微妙な活躍しかできなかったけど、自身ではなぜか印象に残っている選手」も出てくるに違いない。長いプロ野球の歴史上、そのようなあまたの選手がプロの世界を去っていったことは紛れもない事実である。

 

そんななかでも、「助っ人外国人」という立ち位置の選手は実に短命だ。

なぜならば、彼らには場合によっては特別なギャランティ、特別なスカウト活動、外国人枠等々の問題が絡むため、活躍できない場合は比較的短期で解雇されてしまうからだ。

ただ、彼らのイマイチな活躍ぶりと彼らの個性とは全く切り離されて考えらるべきであるし、助っ人としての活躍を期待したファンの淡い思いは確かに存在したはずだ。

というわけで、今回の記事ではそんなイマイチ助っ人たちが残した記録に触れながら、ファン目線で彼らの印象を好き勝手に述べようと思う。イマイチな記事でも、彼らが海を渡ってきたようにネット航海の旅へとプレーボールである。

 

ケニー・レイボーン(2005・広島東洋カープ

登板11 勝利3 敗戦5 防御率5.06

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広島東洋カープが、ルイスやシュルツを当てる少し前に獲得した外国人ピッチャー。

球の回転で打ち取るいかにもな外国人特有のフォームが印象的で、「制球が良さそう」というイメージがあり、それを真似した思い出がある。

あまりにもイマイチだったのかyoutubeにはこの動画くらいしか見当たらなかった。そういう点もグッド。

それでも、彼は広島退団後に台湾へと渡り、見事助っ人としてエースに君臨。アジアシリーズへの出場で日本へと凱旋登板を果たしたのであった。

ただ、そのシリーズ戦(確か中日戦)でも活躍を果たすことはできず。やっぱりレイボーンは微妙なんだなぁという、広島時代のイメージが覆ることはなかったのであった。

 

ラモン・オルティズ(2007・オリックスバファローズ

登板17 勝利4 敗戦7 防御率5.82

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ニコニコと散髪をしていたおじさん、という朗らかなイメージが強い。

散髪の心得があるようで、ニュース番組内で腕前を披露していた。上手なのかは不明。

私が観戦したソフトバンク戦に登板した際には、それほど怖さのある投手という印象はなく打ち込まれていたのだが、メジャーでは複数回2桁勝利を記録した強者らしい。

きっと彼は野球を離れても、その素敵なほほえみでボールとグラブをハサミに替えて、誰かを散髪しているに違いない。散発ピッチングの次は散髪だ。がんばれオルティズ。

 

マット(マシュー)・ホワイト(2007~2008・横浜ベイスターズ

登板39 勝利1 敗戦3 セーブ2 ホールド9 防御率4.87

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彼の特徴は、一見すると日本人投手と思ってしまうような、身体も使った投球フォームである。そして、そこから繰り出されるスライダーが武器。

上記の投球フォームには解説者の誰かが触れていたのを覚えている(巨人戦だったかな)。「ふ~ん、そうなのね~」なんて思ってたら何のためらいもなく打たれ驚愕した思い出。

確か、その頃の横浜と言えば暗黒期真っただ中。外国人も不作で、ジェイジェイだのウッドだのウィリアムズだの有象無象が跋扈していたのだ。

マットホワイトもすぐ解雇かな、と思っていたらなんと残留しこれまたびっくり。ここから巻き返しかなと思いきや結局2年で帰国してしまった。あの奇跡は何だったのだろうか。

 

 

ジャスティン・ジャマーノ(2009・福岡ソフトバンクホークス

登板13 勝利5 敗戦4 防御率4.38

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器用なピッチャーだったという印象が強い。

同時期に入ってきたアギーラがド派手パフォーマンスを特技にしていたのに比べると、彼は大分大人しい。

1年して日本に慣れ、来季くらいからは本領発揮かなと思っていた矢先、メジャー意向が強かったようで退団してしまった。

結局、2009年には同僚のホールトンが先発転向で結果を残したから良かったものの、もう少し日本球界での行く末を見守りたかった投手の一人であると言えよう。

 

ジャン・チェンミン(2006~2007・読売巨人ジャイアンツ)

登板27 勝利5 敗戦6 防御率3.20

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台湾から颯爽と現れた右腕。その姿が若くして日本へと来た郭源治にダブって見えたのは私だけであろうか。

風貌も格好良いし、制球力もあったと記憶しており、将来のスターになれる投手だと踏んで密かに期待をしていたものであった。それでも、2年目には思った活躍ができずにその年のオフに解雇されてしまった。

やはり、ネックとなった1つは外国人枠の存在であろう。力のある球団ならではの外国人招聘が、彼には壁となってしまったのだ。

それでも、巨人は彼を育成するべきであったと思う。若い選手であったし、多少時間が必要だったのではなかろうか。

そんな多少不運にも思える去就に、「イマイチ」という一言には収まらない哀愁や渇望、様々な思いが交錯しては霧散していく。

 

いかがだったであろうか。

「イマイチ」という冴えない単語にも、幾多の挑戦や熱意、夢を叶えられなかったもどかしさや諦観の念などが感じられた。

普通助っ人が活躍しなかった場合には憤ってしまうものであるが、一歩引いてみるとそれぞれの経歴や人生が垣間見えて何とも言えない気持ちになってしまうものだ。

全てのプロ野球選手、そして特にイマイチの壁に苦しんだ助っ人外国人に幸多からんことを。

 

 

【生活】ミネラルウォーター備忘録

​​最近、図書館でグッとくる一冊を借りた。

その名も、「ミネラルウォーターガイドブック」である。

 

ミネラルウォーター・ガイドブック

ミネラルウォーター・ガイドブック

 

言うなれば、ミネラルウォーターの選手名鑑。世界中のミネラルウォーターを硬度別に並べており、簡潔な説明文と美麗なカラー写真とでそれぞれ紹介している。

それまで、私は水にそこまで興味があるわけではなく、水素水ブームの時ですら食指を一ミリも動かさなかった鈍感者である。けれども、このガイドブックにおける豊富な情報量には驚かされ、実際の水を買って飲んでみたいと思うようになった。

図書館で借りた本なので返さねばならないが、その前に気になった種類をここに挙げておこうと思う。「書店で買えよ」と言われるかもしれないが、買っても見ずに流してしまう可能性があるため、この場で推薦させてもらおう。

 

 

樵のわけ前

 

樵のわけ前 2L×12本

樵のわけ前 2L×12本

 

 

何とも名前が洒落ている。

酒を造る際のアルコールの蒸発を「天使の取り分」と称するかのような、いかにも自然と共に生きる木こりらしい分け前である。

水源の水質、周辺環境を含めて、そこにいる者たちが共存を兼ねて守り通しているかのような、そんな優しい気持ちにもさせられる。

 

 ヴォス

 

 

北欧はノルウェーから、肥沃な大地が育んだミネラルウォーターである。 

そのスタイリッシュな外見はインパクト絶大で、無殺菌という欧州ならではの厳しい水質管理が光るお水となっている。

夏にこれをキンキンに冷やして口にすれば、一気に北欧周遊気分であろうか。

 

 ディーサイド

 

 

スコットランドはハイランド地方のお水。

ハイランドといえば、世界的にウイスキーで有名な土地であり、ディーサイドウイスキーのチェイサーとして有用であるという。

もちろん、基本的にバーではミネラルウォーターで出てくるが、少しこだわりたい時には、このミネラルウォーターもアリかもしれない。

 

 

 ゴッチアブルー

 

 

イタリア出身のミネラルウォーター。

なんといっても青いボトルが革新的で格好良い。

同じようなボトルのお水だと、「マニーヴァ」なんてのも洒落ている。できれば、インテリアとして置きたいような素敵ボトルである。 

 

以上で備忘完了。

これからさらに暑くなる境目の八十八夜を迎え、水分補給の重要性も高まってくる。

そんな時、こじゃれた水分補給で気分をアゲるのも良いかもしれない。